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ミクストメソッズ:質・量統合のパラダイム
その理論と健康科学分野における応用と展開
筆頭著者 木原 正博 Murray J. Lawn 木原 雅子 (監訳)
MEDSI
電子版ISBN 978-4-8157-0313-4
電子版発売日 2024年3月25日
ページ数 344
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-8157-3094-9
印刷版発行年月 2024年2月
書籍・雑誌概要
“木原ライブラリー”最新刊! ミクストメソッズを実践に生かすには?
質的方法と量的方法を組み合わせて行う研究手法「ミクストメソッズ(mixed methods)」に関し、健康科学分野に特化し解説。2つの方法を同時的・逐次的に組み合わせるがゆえに、ともすれば複雑になりがちな理論面の記述は簡素化。明快な図表と具体的研究事例を提示し、ミクストメソッズがどのように応用できるか、現場の実践につながる真に必要な情報のみを凝縮。当該領域の研究者がミクストメソッズ研究を計画し実践する上でのガイドラインとなりうる書。
目次
第Ⅰ部 ミクストメソッズの基礎
第1章 ミクストメソッズデザインの定義とその概要
ミクストメソッズ研究の定義と特徴
ミクストメソッズ研究の基本要素
データ統合
質的アプローチと量的アプローチの組み立て
アプローチ間の結び付け
ミクストメソッズの基本デザイン
基本デザインの事例:文献からの引用
観察研究:収れん型デザイン
観察研究:探索的逐次型デザイン(+説明的逐次型デザイン)
観察研究:説明的逐次型デザイン
介入研究:同時並行埋め込み型デザイン
ケーススタディ:収れん型デザイン
まとめ
演習問題
参考文献
第2章 健康科学分野におけるミクストメソッズの応用とその事例
健康科学におけるミクストメソッズ研究への関心の高まりとその背景
臨床研究
ヘルスサービス研究
インプリメンテーション科学
健康科学分野におけるミクストメソッズ研究の例
コミュニティベースの参加型研究に収れん型デザインを組み込んだ事例
患者中心アウトカム研究に探索的逐次型デザインを組み込んだ事例
インプリメンテーション科学研究に説明的逐次型デザインを組み込んだ事例
まとめ
演習問題
参考文献
第3章 ミクストメソッズ使用の適切性と実施可能性の判断
リサーチクエスチョンの定義
ミクストメソッズを用いる適切性と研究目的の確立
プロジェクトの実施可能性を研究の企画段階で判断する場合のポイント
チーム編成
チーム内の共同体制
リソース
タイムライン
結果の発表
まとめ
演習問題
参考文献
第Ⅱ部 ミクストメソッズ研究のための資金獲得
第4章 科学的で説得力のあるミクストメソッズ研究助成金申請書の作成
申請書を書き始める前に
助成組織を選択する
助成組織とのコミュニケーション
現実的なタイムラインを作成する
ミクストメソッズ研究に対する助成の動向
ミクストメソッズ研究の申請書を作成する
構成の論理性
タイトル
研究の背景と意義
研究目的
研究方法
研究チームと研究環境
カバーレター
審査員になり切って考える
まとめ
演習問題
参考文献
第5章 助成金を獲得したミクストメソッズ研究申請書の事例
NIH(国立衛生研究所)への助成金申請の実例
規模の大きい助成プログラム
規模の小さい助成プログラム
キャリア形成型助成金
現実の事例からのヒント
まとめ
演習問題
参考文献
第6章 ミクストメソッズ研究の質の評価
様々なオーディエンスにとっての研究の質の重要性
質的研究と量的研究の質に関する共通の基準
ミクストメソッズ研究のデザインと実施におけるミクストメソッズ研究特有の質の基準
ミクストメソッズ研究としての概念化と正当化
研究デザインの質
質的研究と量的研究の基準の遵守
ミクストメソッズのデータ分析の基準の遵守
データ統合の質
解釈の質
ミクストメソッズ研究の質を損なう恐れのあるデザイン上あるいは実施上の問題
まとめ
演習問題
事例1
事例2
事例3
参考文献
第Ⅲ部 ミクストメソッズ研究のデザインと実施
第7章 ミクストメソッズ研究におけるサンプリングとデータ収集
質的方法と量的方法のサンプリングの原理
ミクストメソッズ研究におけるサンプリングの原理
ミクストメソッズ研究におけるサンプリングの実施
独立的サンプリング
非独立的サンプリング
複合的サンプリング
ミクストメソッズに特有なサンプリングの問題
ミクストメソッズ研究におけるデータ収集のアプローチ
質的アプローチと量的アプローチの間でのデータの連関
研究チームのデータ収集能力を高める
データ収集実施のためのロジスティクス
まとめ
演習問題
参考文献
第8章 ミクストメソッズ研究におけるデータ分析とデータ統合
ミクストメソッズデータの統合の重要性
データ分析計画の作成
研究の目的やデザインに適合した分析計画とする
データの優先度を反映した分析計画とする
データ統合を行う時点(統合点)を明確にする
データ収集と分析における統合法
“融合(比較)”によるデータ統合
“連結”によるデータ統合
“積み上げ”によるデータ統合
”埋め込み”によるデータ統合
データ統合の実施
データの不一致への対処
データ分析ソフトの使用
解釈と表示における統合
ナラティブフォーマット
ジョイントディスプレイ
データ変換
まとめ
演習問題
参考文献
第9章 ミクストメソッズ研究チームの管理運営
なぜミクストメソッズ研究チームについて論じるのか
ホームグループの集合としてのミクストメソッズ研究チーム
チームの管理運営において必要な配慮とその原則
“違い”への対処
メンバー間の信頼
有機的なチームの構築
対立や緊張関係への対応
効果的なリーダーシップの発揮
リーダーシップが効果的に発揮されるようにするための原則
1 人の研究者による研究
まとめ
演習問題
参考文献
第10章 ミクストメソッズ研究の実施面における問題
倫理審査への対応
被験者保護プログラムの概要
ミクストメソッズ研究に特有の倫理審査の側面
ミクストメソッズ研究の倫理申請を万全なものにするためのポイント
応募要項を丁寧に検討する
申請する前に倫理委員会のスタッフと連絡を取る
明確かつ効果的に記述する
適切な専門性を持つメンバーでチームを構成する
ミクストメソッズのデザイン別の問題点
収れん型デザイン
探索的逐次型デザイン
説明的逐次型デザイン
創発デザイン
ミクストメソッズ研究の実施に伴う可能性のある困難と対策
データ間に主副がある場合の記述
データ分析へのチームとしての取り組み
ミクストメソッズの専門家をチームに取り込む
まとめ
演習問題
参考文献
第Ⅳ部 研究結果の出版
第11 章 健康科学分野におけるミクストメソッズ研究の出版
健康科学分野におけるミクストメソッズ研究の出版に伴う課題と出版機運の高まり
ミクストメソッズ研究論文の出版戦略と査読対応
出版方針の決定
投稿誌の選択
強力な執筆チームを編成する
ミクストメソッズ研究を書く上での固有の注意点
ミクストメソッズ研究論文を報告する場合のガイドライン
読者を念頭に置いて書く
研究方法のセクションでデータ統合について説明する
結果の表示に最も適したフォーマットを選択する
アブストラクトや研究方法のセクションでミクストメソッズであることを明記する
カバーレター
ミクストメソッズ研究の査読コメントへの対応
査読コメントに対する回答文の例
まとめ
演習問題
参考文献
付 録
A 本書に協力をいただいた専門家のプロフィール
B NIH(国立衛生研究所)のRePORTER データベースを用いたミクストメソッズ研究の助成動向の分析に用いた方法
C 健康科学分野における量的研究の厳密性の評価基準
D 健康科学分野における質的研究の厳密性の評価基準:質的研究の報告に関する統合的基準(COREQ)
E クィックリソース:ミクストメソッズの学習に役立つ文献
F 質的分析ソフトの比較表
監訳者補章:ミクストメソッズデザインのタイポロジーとデータ統合について
―構造と機能からの考察―
用語集
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