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心不全治療薬の考え方,使い方

心不全治療薬の考え方,使い方
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筆頭著者 大石 醒悟 北井 豪 末永 祐哉(編著) U-40 心不全ネットワーク (執筆)

兵庫県立姫路循環器病センター循環器内科医長/神戸市立医療センター中央市民病院循環器内科医長/順天堂大学大学院医学研究科心血管睡眠呼吸医学講座准教授

その他の著者 鍋田 健/伊勢孝之/相澤直輝/白石泰之/村田 誠/鬼塚 健/加来秀隆/藤野剛雄/近藤 徹/中本 敬/千村美里/澤村昭典/谷口達典/長友祐司/松本新吾/鍵山暢之/小保方 優/黒田俊介/佐藤宏行/松本紘毅/堀内 優/野村征太郎/坂本隆史/藤本 恒/桑原政成/柴田龍宏/齋藤秀輝

中外医学社

電子版ISBN

電子版発売日 2019年10月14日

ページ数 298

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-498-13658-8

印刷版発行年月 2019年10月

DOI https://doi.org/10.18886/9784498136588

書籍・雑誌概要

複雑な心不全治療薬の使い方について,エビデンスを中心に整理することはもちろん,同系薬剤の使い分けや未知の事柄についても追記した超実践的な書.
さらに,PV-loopの知識や貧血,電解質異常,高尿酸血症への対処,アドヒアランスの問題やポリファーマシーへの対応,押さえておきたいエビデンスなども掲載しており,網羅感あふれるものとなっている.
U-40心不全ネットワークの主要メンバーによる渾身の一冊である.

目次

目 次

1 章 心不全治療薬の考え方,使い方概論 〈大石醒悟〉
  A. 心不全の薬剤使用総論

2 章 心保護薬
 1. β遮断薬 〈鍋田 健〉
  A. β遮断薬の作用機序
  B. β遮断薬を心不全症例に使用する目的
  C. β遮断薬の心不全症例における有効性を示すエビデンス
  D. β遮断薬を使用する際の注意点
  E. 同型薬剤の使い分け
  F. β遮断薬の未知
 2. ACE 阻害薬 〈伊勢孝之〉
  A. 作用機序
  B. 心不全患者に使用する目的
  C. 心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点(副作用,漸増の仕方,中止の判断など)
  E. 同系薬剤の使い分けについて
  F. ACE 阻害薬に対する未知
 3. ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬 〈末永祐哉 相澤直輝〉
  A. 作用機序
  B. 心不全患者に使用する目的
  C. 心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点(副作用,漸増の仕方,中止の判断など)
  E. 同系薬剤の使い分けについて
  F. 同薬剤に関する未知

3 章 利尿薬
 1. ループ利尿薬 〈白石泰之〉
  A. ループ利尿薬の作用機序
  B. ループ利尿薬を心不全患者に使用する目的
  C. ループ利尿薬の心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点(副作用,漸増の仕方,中止の判断など)
  E. ループ利尿薬の使い分けについて(同形薬剤)
  F. ループ利尿薬に関する未知
 2. サイアザイド系利尿薬 〈白石泰之〉
  A. サイアザイド系利尿薬の作用機序
  B. サイアザイド系利尿薬を心不全患者に使用する目的
  C. サイアザイド系利尿薬の心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点(副作用,漸増の仕方,中止の判断など)
  E. サイアザイド系利尿薬の使い分けについて(同形薬剤)
  F. サイアザイド系利尿薬に関する未知
 3. トルバプタン 〈末永祐哉〉
  A. 作用機序
  B. 心不全患者に使用する目的
  C. 心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点(副作用,漸増の仕方,中止の判断など)
  E. 同系薬剤の使い分けについて
  F. トルバプタンに関する未知
 4. ループ利尿薬や腎機能に関するcontroversy 〈末永祐哉〉
  A. ループ利尿薬の心不全治療の中での立ち位置
  B. Worsening renal function
  C. 心不全におけるうっ血治療としてのultrafiltration

4 章 強心薬
 1. ドパミン 〈鬼塚 健〉
  A. ドパミンの作用機序
  B. ドパミンを心不全患者に使用する目的
  C. ドパミンの心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点
  E. 同系薬剤の使い分けについて
  F. ドパミンに関する未知
 2. ドブタミン 〈加来秀隆〉
  A. ドブタミンの作用機序
  B. ドブタミンを心不全患者に使用する目的
  C. ドブタミンの心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点(副作用,漸減・漸増,中止の判断など)
  E. 同系薬剤との使い分けについて
  F. ドブタミンに関する未知
 3. ノルアドレナリン 〈藤野剛雄〉
  A. ノルアドレナリンの作用機序
  B. ノルアドレナリンを心不全患者に使用する目的
  C. ノルアドレナリンの心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点
  E. 同系薬剤の使い分け
  F. ノルアドレナリンに対する未知
 4. PDE‒III阻害薬 〈近藤 徹〉
  A. PDE—III阻害薬の作用機序
  B. 各国ガイドラインのPDE—III阻害薬の適応
  C. PDE—III阻害薬のエビデンス
  D. PDE—III阻害薬の投与方法と注意点
  E. 同系薬剤の使い分け,ドブタミンとの併用療法
  F. PDE—III阻害薬に関する未知
 5. 経口強心薬 〈中本 敬〉
  A. 経口強心薬の作用機序
  B. 経口強心薬の使用目的
  C. 経口強心薬のエビデンス
  D. 経口強心薬を使用する際の注意点
 6.強心薬のcontroversy 1: 強心薬開始の基準,漸減の仕方,その際のチェック項目 〈千村美里〉
 7.強心薬のcontroversy 2: 移植申請のタイミング,機械的補助循環(MCS)と薬剤併用 〈澤村昭典〉
  A. 導入・維持期
  B. VA—ECMO 離脱期

5 章 血管拡張薬
 1. 硝酸薬とCa 拮抗薬の違いと使い分け 〈長友祐司〉
  A. 硝酸薬
  B. 静注Ca 拮抗薬
 2. カルペリチド 〈松本新吾〉
  A. 作用機序
  B. 心不全患者に投与する目的
  C. 有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点(初期投与量,副作用,終了判断など)
  E. 同系薬剤の使い分けについて
  F. カルペリチドに関する未知
 3. ニコランジル 〈鍵山暢之〉
  A. ニコランジルの作用機序および虚血性心疾患への適応
  B. 心不全患者に対する使用目的およびそのエビデンス
  C. 心不全に使用する際の注意点
  D. 硝酸薬との使い分け
  E. ニコランジルに関する未知
 4. 血管拡張薬のcontroversy: 血管拡張薬の考え方,使い方 〈小保方 優〉
  A. 急性心不全患者における血管拡張薬使用の現状
  B. 血管拡張薬の血行動態への影響を考える
  C. 血管拡張薬のエビデンス
  D. 急性心不全患者に対する血管拡張薬投与の実際
  E. 急性心不全患者に対する新規血管拡張薬

6 章 抗不整脈薬
 1. アミオダロン 〈黒田俊介〉
  A. アミオダロンの作用機序
  B. アミオダロンの心不全患者への使用目的
  C. アミオダロンの心不全患者へのエビデンス
  D. 使用する際の注意(副作用や漸減方法,中止の判断など)
  E. 同系統薬の使い分けについて
  F. アミオダロンの未知
 2. 心不全管理における至適心拍数の考え方と薬剤使用のcontroversy 〈千村美里〉
  A. 至適心拍数とは
  B. 心房細動治療に使用する薬剤
  C. J—Land 試験

7 章 心不全に併発した心房細動に対する抗凝固薬
 1. ワルファリン 〈佐藤宏行〉
  A. ワルファリンの作用機序
  B. ワルファリンのエビデンス
  C. 使用上の注意点・具体的な使用方法
  D. ワルファリンとDOAC の使い分け
  E. 未知: 透析患者へのワルファリン投与
 2. DOAC 〈佐藤宏行〉
  A. DOAC の作用機序
  B. DOAC のエビデンス
  C. 使用上の注意点・具体的な使用方法
  D. DOAC 4 剤の使い分け
  E. 未知: AF 合併PCI 患者へのDOAC 投与
 3. 抗凝固療法のcontroversy: 低心機能患者に対するワルファリン使用 〈佐藤宏行〉
  A. 低心機能患者における血栓塞栓症
  B. 低心機能患者に対する抗血栓療法のエビデンス
  C. 洞調律でも抗凝固療法を検討すべき心不全患者

8 章 その他の薬剤
 1. ジゴキシン 〈松本紘毅〉
  A. 作用機序
  B. 心不全患者に使用する目的
  C. 心不全患者におけるエビデンス
  D. 使用する際の注意点
  E. 薬剤の使い分けについて
  F. ジゴキシンに関する未知
 2. SGLT2 阻害薬 〈堀内 優〉
  A. 作用機序
  B. 心不全患者に使用する目的
  C. 心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点
  E. 使い分けについて
  F. SGLT2 阻害薬に関する未知
 3. Ivabradine 〈堀内 優〉
  A. 作用機序
  B. 心不全患者に使用する目的
  C. 心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意
  E. 今後の展望
 4. ARNI 〈末永祐哉〉
  A. 作用機序
  B. 心不全患者に使用する目的
  C. 心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 使用する際の注意点(副作用,漸増の仕方,中止の判断など)
  E. 同系薬剤の使い分けについて
  F. ARNI に関する未知
 5. 心筋ミオシン活性化薬 〈野村征太郎〉
  A. 作用機序
  B. 心不全患者に使用する目的
  C. 心不全患者における有用性を示すエビデンス
  D. 心筋ミオシン活性化薬に関する未知

9 章 PV loop から考える薬の考え方,使い方 〈坂本隆史〉
  A. 圧容積ループ
  B. 圧容積ループからわかること
  C. 心拍出量直線,心拍出量曲線をイメージする
  D. 循環平衡理論
  E. 圧容積ループから見る心血管作動薬の効果

10 章 心不全に合併する電解質異常の治療 〈北井 豪〉
  A. 低Na 血症
  B. 低K 血症/高K 血症

11 章 心不全に合併する貧血の治療 〈藤本 恒〉
  A. 心不全と貧血
  B. 心不全と鉄代謝
  C. 鉄補充
  D. 輸血療法
  E. 心腎貧血症候群
  F. ESA(erythropoiesis stimulating agent)

12 章 心不全に合併する高尿酸血症の治療 〈桑原政成〉
  A. 高尿酸血症の定義
  B. 高尿酸血症の病型分類と,尿酸降下薬の作用機序
  C. 適応・禁忌,使用するのに注意すべき点,有用な患者・注意すべき患者
  D. 薬剤の心不全患者における代表的なエビデンス(ガイドライン)
  E. 具体的な使用方法

13 章 アドヒアランスを意識した薬剤使用 〈柴田龍宏〉
  A. 心不全患者と服薬アドヒアランス
  B. 服薬アドヒアランスを高めるためには?
  C. 内服薬の管理のしやすさを目指す

14 章 ポリファーマシーについてどう考えるか 〈齋藤秀輝〉

15 章 麻薬,鎮静薬の考え方,使い方と倫理的判断 〈大石醒悟〉
  A. 心不全における麻薬使用の考え方,使い方
  B. 心不全患者に対する鎮静薬の使用

16 章 知っておきたい心不全治療における10 のエビデンス
 1. β遮断薬 〈大石醒悟〉
 2. ACE 阻害薬 〈北井 豪〉
 3. エプレレノン 〈末永祐哉〉
 4. ループ利尿薬 〈末永祐哉〉
 5. 強心薬 〈大石醒悟〉
 6. 血管拡張薬(nesiritide) 〈北井 豪〉
 7. SGLT2 阻害薬 〈大石醒悟〉
 8. Ivabradine 〈北井 豪〉
 9. ARNI(sacubitril/valsartan) 〈末永祐哉〉
 10. 心筋ミオシン活性化薬 〈大石醒悟〉
 column 1. 心不全の心臓リハビリテーション 〈村田 誠〉
 column 2. 心不全患者の遠隔モニタリング 〈谷口達典〉
 column 3. 海外留学ってお勧め? 米国編 〈北井 豪〉
 column 4. 海外留学ってお勧め? ヨーロッパ編 〈末永祐哉〉
 column 5. 心不全における心エコー図の方向性 〈鍵山暢之〉
 column 6. 心不全の緩和ケアが心不全診療に内包される時代は来るのか? 〈大石醒悟〉

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