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呼吸器感染症の診かた,考えかた ver.2
筆頭著者 青島 正大 (著)
東京女子医科大学 八千代医療センター 呼吸器内科 准教授/診療科長
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2020年6月1日
ページ数 332
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-498-13001-2
印刷版発行年月 2020年5月
書籍・雑誌概要
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のような新興の呼吸器感染症に対峙するためには、適切に情報のアップデートを行うことはもちろん、呼吸器感染症診療を行ううえでの基本的、普遍的かつ網羅的な知識が必要となる。もちろん従来の呼吸器感染症を診る場合もその基本は変わらない。本書では、旧版の内容に最新知見を反映させながら大幅に手を加え、「呼吸器感染症といえばこの一冊」と呼ぶに相応しい内容にまとめあげた。
目次
目次
第1章 総論・呼吸器感染症を理解する
呼吸器感染症はほかの部位の感染症とどこが異なるか?
呼吸器系の解剖と感染部位
呼吸器感染症の原因となる微生物
1 解剖学的部位と微生物の関係
2 呼吸器感染症の感染経路
呼吸器感染症を診断する
1 最 も大切なのは感染による病態かどうかの診断である!
Mimicker に注意!
2 原因微生物を診断する
2-1 検体の採取方法
2-2 グラム染色と培養検査の見方
2-3 抗原検出法
2-4 抗体検査
2-5 遺伝子診断
第2章 呼吸器感染症の治療に用いる薬剤
はじめに
抗菌薬
1 ペニシリン系抗菌薬 ─ ペニシリンを上手に使おう
2 セフェム系抗菌薬 ─ たくさんある薬剤の使い分け
3 カルバペネム系抗菌薬
─ 大切なのはカルバペネムが必要なケースを見落とさないこと!
4 モノバクタム系抗菌薬
5 マクロライド系抗菌薬
─ 耐性菌が増えている現実を知った上で使う
6 テトラサイクリン系抗菌薬
7 リンコマイシン系抗菌薬
8 キノロン系抗菌薬 ─ エンピリック使用における位置づけ
9 アミノ配糖体系抗菌薬 ─ 呼吸器感染症における位置づけ
10 抗MRSA 薬
抗真菌薬
1 トリアゾール系
2 エキノキャンディン系
3 ポリエンマクロライド系
抗結核薬
1 rifampicin(RFP)
2 isoniazid(INH)
3 pyrazinamide(PZA)
4 ethambutol(EB)
5 streptomycin(SM)
6 二次抗結核薬
7 MDR-TB の治療に用いる薬剤
抗ウイルス薬
1 インフルエンザ治療薬
2 抗サイトメガロウイルス薬
新規に上市された抗菌薬
1 colistin(CL)
2 metronidazole(MNZ)
抗菌薬のPK/PD
第3章 病態ごとの診断と治療
気道感染症
1 気道感染症の成立は肺炎とどのように異なるか
2 かぜ症候群とインフルエンザ
2-1 抗菌薬治療の対象となる上気道感染症を見落とさない
2-2 感染性咳嗽への対応
2-3 かぜ症候群への対応
2-4 インフルエンザ
3 慢性肺(気道)疾患における慢性下気道感染症
3-1 慢性期の管理
3-2 増悪への対応
肺炎
1 院外発症肺炎
1-1 院外発症肺炎の診療の流れ
1-2 画像診断の位置づけ
1-3 重症度判定と治療薬選択の実際
1-4 キノロン系抗菌薬をエンピリックに使用しないわけ
1-5 院外発症肺炎におけるマクロライドの位置づけ
1-6 治療効果を評価するには
1-7 原因微生物が判明したときの治療
1-8 原因微生物が判明せず,治療に反応しない場合の対応
1-9 肺炎に対するステロイド
2 院内肺炎
2-1 院内肺炎の基礎
2-2 院内肺炎診療の実際
2-3 特殊な病態への対応
3 感染によらない肺炎を見分ける
3-1 肺癌(特に浸潤性粘液腺癌IMA)
3-2 特発性器質化肺炎(COP)
3-3 好酸球性肺炎(EP)
3-4 薬剤性肺炎
抗酸菌感染症
1 抗酸菌の分類と診断法
2 結核菌感染症の治療
2-1 肺結核
2-2 潜在性結核感染症(LTBI)
3 非結核性抗酸菌症
3-1 治療対象の見分け方
3-2 肺MAC症
3-3 肺M.kansasii症
3-4 肺M.abscessus症
3-5 肺NTM症の外科治療
肺真菌症
1 アスペルギルス感染症
1-1 SPA
1-2 CPPA
1-3 IPA
2 クリプトコックス感染症
3 カンジダ感染症
4 接合菌症(zygomycosis)
5 輸入真菌症
5-1 コクシジオイデス症(coccidioidmycosis)
5-2 ヒストプラズマ症(histoplasmosis)
5-3 パラコクシジオイデス症(paracoccidioidomycosis)
免疫不全を有する患者の呼吸器感染症
1 大切なのは患者背景から考えること
2 ニューモシスチス肺炎
3 サイトメガロウイルス肺炎
4 侵襲性肺アスペルギルス症
5 肺ノカルジア症
6 免疫抑制療法中のリウマチ患者の肺炎への対処
胸膜炎
1 感染が関与する病態かどうかの診断が最初の一歩
1-1 生化学検査
1-2 細菌検査
1-3 細胞分画・細胞診
1-4 胸膜生検
2 結核性胸膜炎
1 抗結核薬への反応が不良の場合の対応
3 膿胸
3-1 難治性膿胸への対応
3-2 線維素溶解療法の適応
3-3 外科へのコンサルテーションへのタイミング
第4章 難治性呼吸器感染症の集学的治療
事項索引
薬剤名索引