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これから始める運動器・関節エコー
必ず描出するためのコツとテクニック
筆頭著者 石崎 一穂 (編集)
その他の著者等 藤原憲太 編集協力/鈴木毅 編集協力
メジカルビュー社
電子版ISBN 978-4-7583-7706-5
電子版発売日 2016年12月12日
ページ数 260
判型 A4
印刷版ISBN 978-4-7583-1367-4
印刷版発行年月 2015年7月
書籍・雑誌概要
昨今,整形外科分野において運動器のエコー検査が用いられる頻度が高まっている。骨,軟骨,筋,腱,靱帯,末梢神経,血管のすべてを評価することができる「無侵襲検査」であり,CTやMRIに比べ医療費を安く抑えることができ,簡単に検査を行うことなど利点が多い。
その反面,診断に役立つ画像を正確に描出するのは難しく,とりあえずエコーをあててみるのではなく,具体的に走査の手順をイメージし,どのように進行したらよいのかを考えながら撮ることが大切である。
本書は,運動器・関節に対してエコーを使いこなすために必要な基礎知識・技術をまとめ,検査の流れに即して,部位別に,1人で撮像するための方法,コツ,テクニック,エコーの見方・読み取り方を丁寧に解説。若手整形外科医,臨床検査技師の初学者にもわかりやすい紙面構成で,目的に応じた診断に役立つ画像を描出するポイントを簡潔に解説。関節リウマチや先天性股関節脱臼に対する撮り方,診断法も詳細に解説している。
目次
◉運動器・関節エコー関連略語集
Ⅰ 運動器・関節エコーの基礎の基礎 まずは基礎知識を押さえよう 渡邉恒夫
1 運動器領域における超音波の有用性
2 運動器領域エコーの種類と適応疾患
3 超音波検査に必要な基礎知識
4 超音波検査に必要な基本手技
5 その他必要な超音波検査の予備知識
6 エコーで観察できる運動器構成体のエコー像
7 運動器構成体とエコー像
Ⅱ 部位別運動器・関節エコー実践教習
1 運動器組織①筋肉 前田佳彦
Ⅰ 部位別描出法実践教習
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
依頼目的別診断チャート
→検査前の準備
前処置
被検者の準備と体位
検者と被検者の位置関係
→基本実践教習
使用プローブ
遭遇頻度の高い症例
1 運動器組織②神経 前田佳彦
手根管
Ⅰ 部位別描出法実践教習
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
依頼目的別診断チャート
→検査前の準備
被検者の準備
検者と被検者の位置
→基本実践教習
使用プローブ
肘部管
Ⅰ 部位別描出法実践教習
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
依頼目的別診断チャート
→検査前の準備
被検者の準備
検者と被検者の位置
→基本実践教習
使用プローブ
尺骨神経の動的観察
2 肩関節 渡邉恒夫
Ⅰ 肩関節を検査するために知っておくべき解剖図
Ⅱ 肩関節を検査するために知っておくべき基礎知識
→肩関節痛の原因
→ドプラ法による血流評価
ドプラ法の原理
血流評価の実際
Ⅲ 部位別描出法実践教習
依頼目的別診断チャート
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
→検査前の準備
使用する超音波診断装置と備品
検査前の被検者の注意事項
被検者の準備と体位・肢位
検者と被検者の位置
問診と身体所見
→基本実践教習
使用プローブ
描出法
Ⅳ 評価診断法実践教習
→長頭腱の評価方法
→腱板の評価方法
→上方関節唇の評価方法
→腱板の異常例
3 肘関節 石崎一穂
Ⅰ 肘関節を検査するために知っておくべき解剖図
Ⅱ 肘関節を検査するために知っておくべき基礎知識
→骨の成長過程
→「外傷」と「障害」
Ⅲ 部位別描出法実践教習
依頼目的別診断チャート
❶ 離断性骨軟骨炎(OCD)の検査
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
→検査前の準備
使用する超音波診断装置と備品
検査前の被検者の注意事項
被検者の準備と肢位
→基本実践教習
使用プローブ
描出方法
Ⅳ 評価診断法実践教習(離断性骨軟骨炎)
→質的評価
エコーによる離断性骨軟骨炎(OCD)分類の実際
→位置診断
病巣サイズの計測方法
骨化進行過程の評価
総合的な評価の手順のポイント
❷ 内側支持機構の検査
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
→検査の準備
→基本実践教習
使用プローブ
描出方法
Ⅳ 評価診断法実践教習(内側支持機構)
→質的評価
4 股関節(小児) 藤原憲太
Ⅰ 股関節を検査するために知っておくべき解剖図
成人と乳幼児の股関節の骨格構造の違い
乳幼児の股関節の各部の名称
Ⅱ 股関節を検査するために知っておくべき基礎知識
→骨の成長過程
Ⅲ 部位別描出法実践教習
依頼目的別診断チャート
❶ 先天性股関節脱臼の検査 先天性股関節脱臼が疑われた場合:外来スクリーニング編
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
→検査前の準備
使用する超音波診断装置,設定,備品
検査前の保護者,患児への注意事項
被検者の準備と肢位
→基本実践教習
使用プローブ
描出方法(Graf法)
Ⅳ 評価診断法実践教習(先天性股関節脱臼が疑われた場合)
エコーによるGraf分類の実際
❷ 先天性股関節脱臼の検査 先天性股関節脱臼の治療中(装具,牽引,ギプスなど)の経過観察の場合:外来,入院編
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
→検査前の準備
使用する超音波診断装置,設定,備品
被検者の準備と肢位
→基本実践教習
使用プローブ
描出方法(前方法)
Ⅳ 評価診断法実践教習(先天性股関節脱臼の治療中の経過観察の場合)
エコーによる評価の実際
❸ 単純性股関節炎の検査 単純性股関節炎が疑われた場合:外来編
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
→検査前の準備
使用する超音波診断装置,設定,備品
被検者の準備と肢位
→基本実践教習
使用プローブ
描出方法(前方法)
Ⅳ 評価診断法実践教習(単純性股関節炎が疑われた場合)
エコーによる評価の実際
5 膝関節 前田佳彦
Ⅰ 膝関節を検査するために知っておくべき解剖図
Ⅱ 膝関節を検査するために知っておくべき基礎知識
Ⅲ 部位別描出法実践教習
依頼目的別診断チャート
❶ 外傷性の側副靱帯損傷と半月板損傷
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
→検査前の準備
使用する超音波診断装置と備品
検査前の被検者の注意事項
被検者の準備と体位の選択
検者と被検者の位置
→基本実践教習
使用プローブ
描出法
❷ 膝関節症の総合的な評価
手順一覧
使用する超音波装置と備品
検査前の被検者の注意事項
被検者の準備と体位の選択
検者と被検者の位置
Ⅳ 基本実践教習
使用プローブ
描出方法
Ⅴ 評価診断法実践教習
半月板突出および骨棘像の評価
関節包の評価
大腿骨荷重部軟骨の評価
周囲組織の異常血流シグナルの評価
❸Osgood-Schlatter病
手順一覧
→検査前の準備
使用する超音波装置と備品
検査前の被検者の注意事項
被検者の準備と体位の選択
検者と被検者の位置
→基本実践教習
使用プローブ
描出方法
Ⅴ 評価診断法実践教習
6 足関節 石崎一穂
Ⅰ 足関節を検査するために知っておくべき解剖図
→足関節靱帯
→アキレス腱
Ⅱ 足関節を検査するため知っておくべき基礎知識
足関節捻挫
アキレス腱損傷
Ⅲ 部位別描出法実践教習
依頼目的別診断チャート
Ⅳ 足関節外側靱帯損傷の検査:前距腓靱帯の検査方法を中心に
→診断方法と検査のゴール
診断方法
前距腓靱帯およびその靱帯付着部の診断方法
検査のゴール
手順一覧
→検査前の準備
使用する装置と備品
被検者の準備と肢位
→基本実践教習
使用プローブ
描出方法
Ⅴ 評価診断法実践教習
→質的評価
アキレス腱の検査
→診断方法と検査のゴール
診断方法
検査のゴール
手順一覧
→検査前の準備
使用する装置と備品
検査前の準備
被検者の準備と肢位
→基本実践教習
使用プローブ
描出方法
アキレス腱およびその周辺組織の描出方法
Ⅴ 評価診断法実践教習
アキレス腱の評価方法
腱炎の評価
腱断裂の評価
腱断裂経過観察の評価
7 関節リウマチ(手首・手指) 鈴木 毅,小笠原倫大
Ⅰ 手指・手関節領域を検査するために知っておくべき解剖図
手指・手関節全体
手指関節と屈筋腱
屈筋腱横断
伸筋腱の腱区画と腱鞘
各腱
手根管
Ⅱ 手指・手関節領域を検査するために知っておくべき知識
→滑膜炎
関節滑膜の正常解剖
関節滑膜炎の病理像
関節滑膜炎のエコー画像
→エコー所見の定義
→滑膜の広がり
→グレーディング
グレースケールのグレーディング
パワードプラ法による滑膜炎のグレーディング
パワードプラ法による腱鞘滑膜炎のグレーディング
→検査前の準備
使用プローブ
機器設定
ドプラ超音波のアーチファクト
被検者の体位
検査前の被検者の注意事項
実際の評価の際に注意すること
Ⅲ 部位別描出法実践教習
個別の部位に絞った検査依頼の場合
RAの診断目的や病勢の評価目的の検査依頼の場合
効率のよい手関節・手指関節・腱鞘の検査手順
手順一覧
→基本実践教習
検査中の機器調整
手指・手関節背側
描出法①手首の縦断走査
描出法②手首の横断走査
描出法③手指(MCP関節,PIP関節)の縦断走査
手指・手関節掌側
検査部位の肢位
描出法①手指(MCP関節,PIP関節,屈筋腱)の縦断走査
描出法②手指(MCP関節,PIP関節,屈筋腱)の横断走査
描出法③手首の横断走査
Ⅳ 評価診断法実践教習
関節滑膜の重症度評価(グレーディング)
腱鞘滑膜病変の評価