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これから始めるスポーツエコー

インターベンションからリハビリテーションまで

これから始めるスポーツエコー
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筆頭著者 後藤 英之 (編集)

メジカルビュー社

電子版ISBN

電子版発売日 2020年1月27日

ページ数 258

判型 A4

印刷版ISBN 978-4-7583-1871-6

印刷版発行年月 2019年7月

DOI https://doi.org/10.18885/9784758318716

書籍・雑誌概要

スポーツ診療におけるエコーの役割と活用法がわかる入門書。
スポーツ現場の第一線でエコーを片手に活躍しているスポーツドクターや,エコーを活用しリハビリを積極的に実施しているセラピストが,①基本事項として運動器エコーの「知識」,②実践的な各部位およびスポーツ疾患の「描出法」,③応用として,エコーを使用した注射治療法や運動器リハビリテーションといった「治療」について,わかりやすく解説。「どこにエコーを当てているのか」,「実際に描出されている画像」,「何が映し出されているのか」がわかりやすい紙面構成で,特に重要なポイントについては動画をウェブ上で閲覧可能とした。
実際の診療で必要となる知識と描出のためのテクニックが満載!

目次

第1章 基礎 エコー診療のための基礎知識
 エコーの基礎知識  松崎正史
   ①エコーと超音波の関係は? ②透過と散乱 ③映し出されているものは何か?
  エコーを治療で使いこなす秘訣
   ①周波数を合わせる ②フォーカスを合わせる ③アーティファクトを役立てる
 運動器のエコー像  後藤英之
   ①骨 ②関節 ③腱 ④靱帯 ⑤筋 ⑥末梢神経 ⑦血管
 スポーツドクターとしてのエコーの使い方  深谷泰士
   ①スポーツ現場でのエコーの役割 ②練習・試合帯同時のエコーの使用
   ③遠征や長期間キャンプ(合宿)帯同時 ④エコーの取り扱いについて
 スポーツトレーナーとしてのエコーの活用例  銭田良博ほか
  トレーナーがエコーを活用する意義と対象について
   ①スポーツ障害とは ②トレーナーがエコーを使いこなすために必要なスキルについて
  症例提示
  トレーナーにとってのレッドフラッグ
  トレーナーにとってのイエローフラッグ
  トレーナーにとってのグリーンフラッグ
 [Column]WBC侍ジャパンチームドクターより  富田一誠
  
第2章 実践 各部位およびスポーツ疾患の描出
1. 肩関節
 肩関節の描出  杉本勝正
  超音波診断に必要な肩関節の解剖
   ①腱板(肩甲下筋,棘上筋,棘下筋,小円筋) 
   ②上腕二頭筋長頭腱 ③関節唇(上方,前下方,後方)
   ④上腕骨頭(大結節,小結節,結節間溝) ⑤後方四角腔(QLS)
  肩関節周囲の描出法
   ①肩関節エコー診断手技および正常像
  症例の描出
   ①リトルリーグ肩(上腕骨近位骨端線離開) ②腱板損傷 ③関節唇損傷
   ④ガングリオンによる肩甲上神経麻痺 ⑤肩鎖関節損傷,鎖骨遠位端骨折
   ⑥上腕二頭筋長頭腱炎,脱臼,断裂 ⑦Impingement症候群
   ⑧肩甲胸郭部滑液包炎,肩甲骨内上角炎,小菱形筋損傷 ⑨後方四角腔症候群
   ⑩後方タイトネス
 【症例】投球障害肩  福吉正樹ほか
   ①検査・診断 ②治療
 【症例】肩関節脱臼  平田正純
   ①後方走査 ②腋窩走査 ③リハビリテーション
2. 肘関節
 肘関節の描出  土屋篤志
  知っておくべき肘関節周囲の解剖
   ①前方の解剖 ②外側の解剖 ③内側の解剖 ④矢状断面の解剖
  肘関節周囲の描出法および疾患の描出
   ①前方走査 ②後方走査 ③内側走査 ④外側走査
  スポーツでよくみられる疾患の描出
   ①肘内側側副靱帯損傷 ②内側上顆裂離骨折,内側上顆骨端障害
   ③上腕骨小頭部離断性骨軟骨炎(OCD) ④滑車部骨軟骨障害
   ⑤骨棘障害,後方インピンジメント ⑥関節内遊離体
   ⑦上腕骨外側上顆炎 ⑧肘部管症候群(尺骨神経脱臼)
 【症例】野球肘  星加昭太ほか
   ①解剖 ②病態 ③診断 ④エコーを中心とした画像診断
   ⑤浅指屈筋の関節安定性への寄与 ⑥治療 ⑦症例提示
3. 脊椎・体幹
 脊椎・体幹の描出  吉田眞一
  知っておくべき基礎知識
   ①大後頭神経 ②頚椎椎間関節 ③斜角筋,腕神経叢 ④肋骨,肋軟骨 ⑤腰部多裂筋
   ⑥腰椎椎間関節 ⑦腸腰靱帯 ⑧仙腸関節 ⑨殿部の筋と神経
  各部位の描出法
   ①頚部の描出 ②肋骨,肋軟骨の描出 ③腰椎の描出 ④仙腸関節 ⑤殿部の筋と神経
  各部位でよくみられるスポーツ外傷・障害の描出
   ①肋骨骨折 ②肋軟骨損傷 ③腸腰靱帯性腰痛 ④多裂筋肉離れ ⑤腰椎椎間関節症
   ⑥腰椎分離症 ⑦仙腸関節性腰痛(後仙腸靱帯) ⑧坐骨神経痛など殿部の神経痛
  症例提示
4. 股関節
 股関節の描出  渡邊宣之
  股関節を検査するために知っておくべき解剖
  股関節の周囲の描出法および疾患の描出
   ①エコープローブ ②股関節エコーにおける解剖学的指標-大腿骨頭とAIIS
  FAI症例における股関節の観察
   ①関節唇の観察 ②エコーガイド下インターベンション ③注射後の股関節唇の観察 
   ④FAI 症例におけるcam病変の診かた
5. 大腿・膝関節
 大腿・膝関節の描出  新庄琢磨ほか
  知っておくべき大腿・膝関節周囲の解剖
  大腿・膝関節周囲の描出法および疾患の描出
   ①知っておくべき基礎知識 ②大腿部の描出法 ③膝関節部の描出法
   ④半月板の描出法 ⑤膝蓋腱の描出法 ⑥鵞足の描出法
  各部位でよくみられるスポーツ疾患の描出
   ①ハムストリング肉離れ ②大腿四頭筋損傷 ③膝蓋腱炎
   ④オズグッド-シュラッター病(Osgood-Schlatter Disease) ⑤内側側副靱帯損傷
   ⑥半月板損傷 ⑦軟骨損傷 ⑧鵞足炎 ⑨半月板逸脱
 【症例】肉離れ,筋挫傷(ももかん)  土屋篤志
   ①【症例1】左大腿部の肉離れ ②【症例2】内側広筋部の筋挫傷
6. 下腿
 下腿の描出  大内 洋
  知っておくべき下腿の解剖
   ①脛骨と腓骨の関係 ②腓腹筋の起始停止 ③ヒラメ筋の起始停止
   ④後脛骨筋の起始停止 ⑤長趾屈筋の起始停止 ⑥下腿の断層解剖
  下腿の描出法および疾患の描出
   ①下腿疲労骨折 ②シンスプリント ③下腿肉離れ ④アキレス腱周囲炎
 【症例】アキレス腱断裂  米田 實ほか
   ①診断 ②治療 ③リハビリテーション
7. 足・足関節
 足・足関節の描出  松井智裕ほか
  知っておくべき足・足関節の解剖
   ①足関節外側(外側靱帯)の解剖 ②足関節内側(三角靱帯)の解剖 ③足関節後方の解剖
  足・足関節の描出法および疾患の描出
   ①足関節外側の描出 ②足関節内側の描出 ③足関節後方の描出 ④足部の観察
  よくみられるスポーツ疾患の描出
   ①足関節外側靱帯損傷の描出

第3章 応用 インターベンションとリハビリテーションへの応用
1. エコーガイド下インターベンション
 肩甲胸郭関節に対するエコーガイド下神経ブロック  臼井要介
   ①肩甲胸郭関節 ②拮抗運動と代償運動
  治療法
   ①C5中斜角筋内への注入 ②僧帽筋・前鋸筋間への注入 ③菱形筋・上後鋸筋間への注入
   ④僧帽筋・肩甲挙筋間への注入 ⑤大胸筋・小胸筋間への注入 ⑥注入部位の選択法
  症例提示
   ①主訴・現病歴 ②検査・診断 ③治療
 エコーガイド下fasciaハイドロリリース  洞口 敬ほか
   ①概念 ②ハイドロリリースという用語の重要性と命名の背景
   ③適応 ④治療法の紹介
  症例提示(軟部組織の柔軟性改善効果を目的として)
   ①投球障害肩(肩関節後方タイトネスが原因の場合) ②症例
 エコーガイド下PRP注射療法  谷口 悠ほか
   ①筋損傷について ②筋損傷に対するPRP注射療法の研究
  肉離れに対するPRP注射療法
   ①MRI撮像 ②エコーガイド下PRP注射 ③注射後
  症例提示
 エコーガイド下手術  Allison N. Schroederほか
  第一世代:針の誘導
   ①エコーと腱剥離術 ②治療:HVIGIを用いた膝蓋腱の剥離 ③症例
  第二世代:切離・リリース
   ①経皮的エコー下腱切離術(PUT)または腱膜切開術
   ②治療:TENEXを用いた足底腱膜障害に対するPUT
   ③症例 ④靱帯/支帯リリース ⑤腱,腱膜,筋膜リリース
2. リハビリテーションにおけるエコーの活用法
 運動器リハビリテーションにおけるエコー評価  林 典雄
   ①烏口上腕靱帯の癒着評価 ②烏口肩峰アーチを基準とした回旋運動時の求心性評価
   ③Bennett骨棘部における滑走性評価 ④橈骨輪状靱帯の癒着評価
   ⑤肘関節後方インピンジメント評価 ⑥FAI 症状に対する大腿直筋周辺組織の屈曲動態評価
   ⑦大腿神経障害の癒着評価 ⑧膝蓋下脂肪体の硬さ評価
   ⑨足関節後方部でのFHLの癒着評価 ⑩足底部脂肪組織の不安定性評価
 超音波検査を用いたリハビリテーションへの応用  工藤慎太郎
   ①上腕骨外上顆炎 ②非特異的腰痛 ③アキレス腱断裂
 超音波エラストグラフィによるリハビリテーション  福吉正樹
   ①なぜ,超音波エラストグラフィで硬さを評価するのか?
   ②超音波エラストグラフィとは
  超音波エラストグラフィの活用例
   ①投球障害肩の運動療法に対して
   ②鏡視下Bankart修復術後の運動療法に対して
   ③投球障害肘の運動療法に対して