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システマティック腎臓栄養学
input・balance・outputで理解する
筆頭著者 前田 益孝 (著)
JAとりで総合医療センター部長
南江堂
電子版ISBN 978-4-524-28504-4
電子版発売日 2016年6月20日
ページ数 118
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-524-26832-0
印刷版発行年月 2012年6月
書籍・雑誌概要
腎臓病・透析患者に対してどのようなステップで適切な食事を選択していけばよいか,栄養療法を“システム工学”的な枠組みに沿って体系化.排泄(output)を推定・計測し,血液濃度などから生体内バランスでの過不足(balance)を判断し,食事の必要量(input)を決定するというアプローチ法を提案する.刻々と変わる患者の病態に応じた,きめ細かい食事指導の考え方を理解できる.
目次
【内容目次】
第1章 Input
I.食事内容
A.エネルギー
1)基礎代謝量と安静時代謝量
2)運動時代謝量
3)栄養素のエネルギー配分
4)腎不全での注意点
B.炭水化物
1)炭水化物とは
2)食物繊維
3)グリコーゲン
4)腎不全での注意点
C.脂質
1)脂質とは
2)脂肪酸
3)腎不全での注意点
D.蛋白質
1)蛋白質とは
2)プロテインスコアとアミノ酸スコア
3)腎不全での注意点
E.ビタミン,ミネラル
1)ビタミン
2)塩分
3)カリウム
4)カルシウム
5)リン
6)尿酸
II.調理法
III.副食品
A.水
B.飲料品
C.アルコール
D.サプリメント
IV.食品添加物
V.消化と吸収
A.炭水化物
B.蛋白質
C.脂肪
D.カルシウム
E.リン
VI.生体内吸収効率(バイオアベイラビリティ)
A.バイオアベイラビリティとは
B.蛋白質の吸収効率
C.カルシウムの吸収効率
D.リンの吸収効率
VII.透析の影響
第2章 Human Body Balance—病態と生体内バランス
I.病態
A.腎不全保存期(透析導入前)と透析期の考え方
B.腎不全保存期(透析導入前)—蛋白制限の理論的背景
1)窒素負荷の軽減
2)酸産生の抑制
3)糸球体過剰ろ過の改善
C.腎不全透析期
1)透析とは
2)透析食の2つの考え方
II.生体内バランス
A.自覚症状
B.身体計測
1)標準体重とは
2)バイオインピーダンス法
C.血液モニタリング
1)アルブミン
2)貧血
3)窒素化合物
4)ナトリウム
5)カリウム
6)クロール(塩素)
7)重炭酸イオン
8)カルシウム
9)リン
10)尿酸
11)ビタミンD
12)副甲状腺ホルモン
D.透析からの指標
第3章 Output—尿・便への排泄と透析の影響
I.栄養素の排泄経路
A.炭水化物,脂質
B.蛋白質
C.ナトリウム
D.カリウム
E.カルシウム
F.リン
G.ビタミン
II.Outputのモニタリング
A.随時尿からわかること
B.蓄尿からわかること
1)尿中ナトリウム
2)尿中クロール
3)尿中クレアチニン
4)尿中リン
5)尿中蛋白
C.腹膜透析液の排液からわかること
III.透析の影響
第4章 具体的なアプローチ
I.症例
A.食事療法の進め方
1)問題点の整理
2)エネルギー摂取の評価
3)制限食の指導
B.実際の症例
症例1 70歳,女性
症例2 44歳,男性
II.栄養素
第5章 複合病態への対応
I.複合病態の治療原則
A.複合病態での食事選択
B.具体的な対応法
1)高度肥満合併例
2)肝不全合併例
3)心不全合併例
C.実際の症例
症例 35歳,女性
1)問題点はどこか?
2)脂肪を減らすためには
II.糖尿病腎症
A.「糖尿病腎症」? 「糖尿病合併腎症」?
B.2型糖尿病合併腎症における新たなステージ分類
C.食事療法のポイント
第6章 今後の課題
I.フード・ファディズム
II.砂糖(果糖)は大丈夫か?
III.医療としての栄養学
索引