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≪シリーズ ケアをひらく≫

向谷地さん、幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですか?

向谷地さん、幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですか?
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≪シリーズ ケアをひらく≫

筆頭著者 向谷地 生良 (著)

医学書院

電子版ISBN 978-4-260-66153-9

電子版発売日 2025年2月10日

ページ数 296

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-260-06153-7

印刷版発行年月 2025年2月

DOI https://doi.org/10.11477/9784260661539

書籍・雑誌概要

常識は後からやってくる!

精神医療の常識を溶かし、対人支援の枠組みを更新しつづける「べてるの家」の向谷地生良氏。当事者がどんな話をしても彼は「へぇー」と興味津々だ。その「へぇー」こそがアナザーワールドの扉を叩く鍵だったのだ! そしてこの一見シンプルな話の奥には光と闇が交錯する世界が広がっていた。大澤真幸氏の特別寄稿「〈知〉はいかにして〈真実〉の地位に就くのか?」は“良心的兵役拒否者”である向谷地氏に言語論から迫った名論文!
*「ケアをひらく」は株式会社医学書院の登録商標です。

目次

はじめに

I 幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですか?──「へぇー」がひらくアナザーワールド
 1 その神様ってどのへんにいるんですか?
 2 殺人鬼の山姥が50人も!?
 3 私たちは「良性の声」になりたいものです
 4 オープンダイアローグは波乗りです

II 私はこんなふうに考えてきた──常識は後からやってくる
 1 精神科の病気って何?
 2 「人と問題を分ける」の深い意味
 3 なぜトラウマにならないのか?
 4 普通の人の延長線上で考える

III いつも土手の上から眺めていた──向谷地家の秘密
 1 家族のこと
 2 三男の発病
 3 そういう社会であり、時代だった
 4 助五郎おじさんと分厚い本
 5 土手の上の原体験

[大澤真幸=特別寄稿]
IV 〈知〉はいかにして〈真実〉の地位に就くのか?──当事者研究の奇蹟
 1 病気が出る治療法?
   「統合失調症きらわれモード型・声ヘリウムタイプ」/「べてるに来れば病気が出る」?
 2 当事者研究
   「研究」/当事者研究のプログラム/「自分自身で、共に」
 3 〈知〉が〈真実〉として機能する
   〈真実〉とは何か/人間の言語をめぐる謎
 4 〈知〉と〈真実〉の必然的不一致
   ラカンによる「シニフィアンの定義」/〈知〉と〈真実〉の必然的な不一致/幻覚妄想の機能
 5 言語行為──支配のための発話
   語るに値する〈真実〉は……/〈力〉の行使としての言語行為/隠された支配
 6 向谷地生良という方法
   良心的兵役拒否/患者の世界への内在/実存的苦悩と実用的苦労/「山姥」の青年
 7 言語行為以前の言語の基層の反復として
   当事者のすべてを知ろうと……/ポリフォニーとしての共同研究/言語行為以前の言語/
   〈中動態〉的な経験/〈統一的な声〉の到来/喜劇の解放的効果

長いあとがき