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看護現場で「教える」人のための本

教える側と教わる側のミスマッチを防ぐために

看護現場で「教える」人のための本
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筆頭著者 新保 幸洋 (著)

医学書院

電子版ISBN 978-4-260-64792-2

電子版発売日 2021年11月22日

ページ数 176

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-260-04792-0

印刷版発行年月 2021年10月

DOI https://doi.org/10.11477/9784260647922

書籍・雑誌概要

「教える」現場で起こる13のケースをもとに、その対応法と根拠を具体的に解説

臨床看護師は、後輩や新人、学生などを相手に、現場で「教える」立場になることが珍しくありません。ただ、その際の「教え方」は、自らの経験に基づくことが多く、教育的に吟味された方法とは言いにくい場合があります。本書は、長年看護教育に携わってきた教育の専門家である著者が、看護現場で遭遇する13のケースを通して、事例編ではその対処法を、解説編ではその根拠を、教育学の観点からわかりやすく解説したものです。

目次

はじめに
本書のねらい

第1部 実際の臨床場面で指導上困難を感じた場面を再検討する
 Case 1 優先順位がうまくつけられない
 Case 2 何がわからないかがよくわからなくて,混乱している
 Case 3 実際は大丈夫ではないのだが,つい「大丈夫」と言ってしまい失敗する
 Case 4 同じミスを何度も繰り返す
 Case 5 強いプレッシャーから不安に押しつぶされそうになっている
 Case 6 言葉遣いや態度が横柄だと患者さんからクレームがついた
  Column ① フィードバックの理論と実践法
 Case 7 与えられた課題が重すぎて,つぶれそうになっている
 Case 8 言われたことをすぐに忘れてしまいミスをする
 Case 9 自分の世界に閉じこもり,外界とのコンタクトを失っている
 Case 10 わかっているけど,できない
  Column ② 子どもの教育モデルと大人の教育モデルの違い
 Case 11 自分のやり方に固執して,柔軟な対応ができなくなっている
  Column ③ 成人学習の5原則
 Case 12 見るべきポイントがよくわからなくて混乱している
  Column ④ リフレーミングの理論と実践法
 Case 13 患者さんから関わりを拒否された指導を行う際に役立つ

第2部 原理・原則・方法を学ぶ
 1.教育とは共育である(凶育や脅育でもなければ,強育でもない)
  ・教育観が学習者に与える影響
  ・私の教育観「教育=共育」
  ・学生や新人と共に指導者も育つことを願って
 2.学習者の一見奇妙に見える行動,理解し難い行動をどう捉えるか
  ・怒りやイライラを学生にぶつけるのは生産的ではない
  ・学習者の行動を,捉える枠組みから理解する
  ・「人に理由あり」を心に留めて対応する
  ・学生の提案を受け入れて,やってみる
  ・無意識に高い期待を抱いているのでは?
 3.新人や学生の特徴を理解し,関わりを工夫する
  ・失敗に過敏になるより経験から学ぶ
  ・マイナス着眼からプラス着眼へ
  ・仕事の意味を限定的に捉えるよりも個々の仕事に意味づけを行う
  ・否定されることへの恐れが強い状態から,わからないことを率直に聞く・伝える姿勢へ
  ・思い込みが強い状況から,視野を広げて考えるようにする
  ・ひとりで仕事を抱え込む状況から,周囲の力を借りて巻き込むように
  ・バッドフローに入らないように気をつける
 4.教と育の関係(語源,モデル,歴史,アプローチ)
  ・教と育という2つの漢字の語源
  ・「教」を重視したモデル:粘土細工モデル,導管注入モデル
  ・「育」を重視したモデル:植物栽培モデル,有機体モデル
  ・学習者の成熟度に応じた指導方法の工夫

事例フォーマット
おわりに
索引