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疼痛医学
筆頭著者 田口 敏彦 (他監)
その他の著者等 飯田 宏樹/牛田 享宏
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-64083-1
電子版発売日 2020年10月26日
ページ数 400
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-260-04083-9
印刷版発行年月 2020年10月
書籍・雑誌概要
生活の質に大きくかかわる痛みを,そのメカニズムや診断・治療法まで,包括的に解説する本邦初のテキスト。本書は基礎神経科学の進歩から解明されつつある疼痛のメカニズムと,メカニズムに基づく診断・治療法を,体系だってわかりやすくまとめている。医学生だけでなく,疼痛に悩む患者さんとかかわる理学療法士・作業療法士などにも役立つ1冊。
目次
第I編 総論:痛みの多元性
1.痛みの定義
1 痛みの生物学的意義
2 侵害受容性,神経障害性,nociplasticな疼痛の区別
3 慢性疼痛の分類とICD-11
2.痛みと社会
1 疫学
2 痛みの医療経済
3 痛み研究の歴史と倫理
第II編 基礎科学
1.痛みの神経解剖および神経生理学
1 末梢受容体と一次求心性線維の役割
2 脊髄反射と脊髄/中枢性感作
3 脳幹における痛みのメカニズム
4 痛みのメカニズムとエピジェネティクス
2.運動器の痛みのメカニズム
1 筋痛
2 骨・関節痛
3 運動器の痛みとバイオメカニクス
3.痛みの脳科学と疼痛行動の心理学
1 痛みの脳科学
2 疼痛の心理と神経発達
3 疼痛行動に関連する精神症状と社会的問題
第III編 臨床病態
1.臨床でよくみられる疼痛の病態
1 急性疼痛
①急性疼痛の病態
2 慢性疼痛
①慢性一次性疼痛症候群
I 線維筋痛症(FM)
II 慢性骨盤内疼痛症候群(CPPS)
III 過敏性腸症候群(IBS)
②慢性頚部痛,慢性腰痛と変形性脊椎症
③神経障害性疼痛
④凍結肩と腱板断裂
⑤変形性関節症
I 変形性膝関節症
II 変形性股関節症
⑥慢性術後・外傷後疼痛と複合性局所疼痛症候群(CRPS)
I 慢性術後疼痛,慢性外傷後疼痛
II 複合性局所疼痛症候群(CRPS)
⑦頭痛
⑧口腔痛・顎関節症
I 筋・筋膜性歯痛
II 持続性特発性顔面痛(PIFP)
III 舌痛症
IV 顎関節症
⑨三叉・舌咽神経痛と顔面けいれん
I 三叉神経痛
II 舌咽神経痛
III 特発性顔面けいれん・眼瞼けいれん
⑩腱付着部炎と腱鞘炎
I 腱付着部炎
II 腱鞘炎
⑪がん関連疼痛
2.特定の痛みの問題
1 子どもの痛み
2 高齢者の痛み(骨粗鬆症,サルコペニア)
3 薬物などの依存と乱用
4 事故と痛み
第IV編 痛みの評価と治療
1.評価
1 痛みの多面的評価
2 痛みの背景となる因子の評価
①画像評価
②神経機能評価
③身体的機能評価
④血液検査やその他の評価
2.治療
1 薬物療法
①非ステロイド性抗炎症薬,解熱薬,オピオイド,エンドルフィン
I 非ステロイド性抗炎症薬
II 解熱薬
III オピオイド
②局所麻酔薬
③鎮痛補助薬
④神経障害性疼痛治療薬
⑤ステロイド,抗体療法,骨粗鬆症治療薬,その他の薬
I ステロイド
II 抗体療法・その他
III 骨粗鬆症治療薬
⑥多角的鎮痛法(multimodal analgesia)
2 精神療法と行動のアプローチ
①コミュニケーションスキル
②心理療法(認知行動療法など)
③バイオフィードバック
3 リハビリテーション医学的アプローチ
①エクササイズなどの積極的な治療と心肺機能
②ストレッチングや関節可動域運動
③物理療法と温熱療法
④ニューロリハビリテーション
4 神経調節技術
①脊髄刺激療法,バクロフェン治療,ボツリヌス治療
I 脊髄刺激療法
II バクロフェン治療
III ボツリヌス治療
②脳へのニューロモデュレーション治療
③鍼
5 神経ブロック
①局所麻酔薬による神経ブロック
②超音波ガイド下局所神経ブロック
③神経破壊技術を用いた神経ブロック(パルス高周波法を含む)
6 外科的治療
①関節外科技術の疼痛への応用
②脊椎手術
③微小血管減圧術・DREZ-lesion
④脊柱管内治療(硬膜外癒着?離術など)
⑤腰椎椎間板ヘルニアに対するコンドリアーゼ療法
索引