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誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた 感染症診療12の戦略 第2版
筆頭著者 岸田 直樹 (著)
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-63963-7
電子版発売日 2019年11月25日
ページ数 338
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-260-03963-5
印刷版発行年月 2019年10月
書籍・雑誌概要
『誰風邪(だれかぜ)』の愛称で親しまれる大ベストセラー書が、満を持して7年ぶりの大改訂。初版で圧倒的な支持を得た、プライマリ・ケア現場における「風邪と重篤な疾患との見極め方」に磨きをかけたのみならず、高齢者の風邪診療や薬剤耐性菌など診療現場を悩ませる重要課題にも明快に処方箋を示した。プライマリ・ケアの足元で感染症診療の定説が揺らいでいる今、日々の「風邪」診療における12の戦略が明日の医療を変える!
目次
まえがき
風邪様症状への2つの基本アプローチ
1 風邪を風邪と診断する基本アプローチ
2 風邪に紛れた風邪以外を診断する基本アプローチ
風邪の経過
あなたの患者はどの症状ですか?
風邪診療実践編! ─よくある岸田外来の風景:アリストテレスを思いつつ─
高齢者の発熱のチェックポイント
新しい感染症診療“12”の戦略 ─日本から生まれる! 12種の戦略
第1章 風邪を風邪と診断するノウハウ
1 典型的風邪型(咳≒鼻汁≒咽頭痛)
2 鼻症状メイン型(鼻汁>咳,咽頭痛)
3 喉症状メイン型(咽頭痛>咳,鼻汁)
Column 溶連菌の咽頭炎にセファロスポリン系抗菌薬は本当に使わないか?
4 咳症状メイン型(咳>鼻汁,咽頭痛)
5 風邪とアリストテレスと私:患者説明のコツ
─自分と同じような風邪診療での失敗を繰り返さないために─
第2章 風邪に紛れた風邪以外を診断するノウハウ
1a 局所臓器症状不明瞭・高熱のみ型(熱+α,α≒0?)〈前編〉
1b 局所臓器症状不明瞭・高熱のみ型(熱+α,α≒0?)〈後編〉
2 微熱+倦怠感型
3 発熱+頭痛型
4 発熱+消化器症状型
5 発熱+関節痛型
6 発熱+皮疹型
7 発熱+頸部痛型
第3章 高齢者の“風邪診療”から生まれる 新しい時代の! 感染症診療“12”の戦略
戦略 1 未曾有の少子高齢化人口減少社会をふまえた戦略
高齢者を特別視しないアプローチ
戦略 2 高齢者に「典型的な風邪」はなぜいない!?
無症候性感染を知ることから見えてくる戦略
戦略 3 “免疫老化”によりアレルギー性疾患は減少
高齢者の鼻症状は薬剤性,喉症状はヘルペスやカンジダを疑え!
戦略 4a 肺への戦略①:明確な肺の持病がなくても“慢性肺臓病”があると考えよ!
戦略 4b 肺への戦略②:誤嚥性肺炎の考え方・抗菌薬の使い方の戦略
嫌気性菌カバーは必須ではないだけではなく,
化学性肺臓炎として抗菌薬を使わないという選択肢も
戦略 5 高齢者の急性の発熱・炎症所見は多職種でチェックせよ!
戦略 6 高齢者の発熱・炎症所見の原因を「一元的に考えない」
高齢者,受診のきっかけUTI
戦略 7 Escalation治療も抗菌薬適正使用の1つの戦略
column 尿路感染症(UTI)の新しい治療戦略 ─UTI,複雑性でも単純性─
戦略 8 早期内服治療,早期帰宅の戦略 標準治療から“抗菌薬治療しない”まで
戦略 9 重症感染症の長期内服治療,長期在宅治療戦略
狙いを定め,Escalation治療も駆使して抑え込む
column コモンな非重症感染症は早期内服帰宅・短期治療戦略へ
─感染症治療の定説が崩れる:shorter is better─
戦略 10 簡易懸濁法による内服抗菌薬治療戦略 「ルートがとれない!」
戦略 11 非重症なcommon diseaseでは
「R=耐性=抗菌薬無効」という呪縛から逃れよ!
戦略 12 高齢者Emerging Infectious Disease(新興感染症)を意識せよ!
第4章 インフルエンザ診療と外来診療での処方のノウハウ
1 外来内服抗菌薬
2 インフルエンザへの診療をどうするか?
─検査もしないし抗インフルエンザ薬も処方しないという選択肢も検討する─
column 患者さんから,こう質問されたらどう答えればよいですか?
「インフルエンザ,明日仕事を休んだほうがよいですか?」
column インフルエンザの新常識と正しい怖がり方
─「検査もしないし薬も飲まない」という選択肢も─
……患者・家族そして社会へのメッセージ
3 漢方薬の使い方
索引