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誰も教えてくれなかった婦人科がん薬物療法

誰も教えてくれなかった婦人科がん薬物療法
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筆頭著者 勝俣 範之 (編集)

メジカルビュー社

電子版ISBN 978-4-7583-7300-5

電子版発売日 2016年12月12日

ページ数 160

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-7583-0391-0

印刷版発行年月 2015年8月

DOI https://doi.org/10.18885/9784758303910

書籍・雑誌概要

見てわかる・すぐできる婦人科がん薬物療法の実践的解説書。
標準レジメンパートでは、「誰も教えてくれなかった」実際の投与例(支持療法薬も含めた具体的な投与スケジュール)や減量・中止基準、これだけは押さえたい副作用対策まで具体的に解説。また、副作用対策パートではフローチャートで対策を簡単チェックでき、処方例も掲載した。トラブルシューティングも掲載しており、困ったときの参考となる。薬剤名はすべて一般名と商品名を併記し、すぐに使えるようにした。充実の内容をシンプルな構成で解説した決定版!

目次

はじめに 抗がん剤を「効果的に」使うための7か条  
 抗がん剤治療を始めてよい患者を見極めよう  門倉玄武/勝俣範之
 抗がん剤の目的は何か?  
 予定している抗がん剤は標準治療か?  
 投与量を厳守せよ! 安易な減量はすべからず  松本光史
 このまま続けて大丈夫? ベネフィットとリスクを見極めよう  
 副作用をうまく抑えよう  
 緩和医療も一緒に始めよう

Ⅰ 標準レジメンを投与せよ!  このまま投与するだけ・すぐわかる(単位はすべてmg/m2)  
卵巣がん  
【初回治療・プラチナ感受性再発】  
 パクリタキセル175+カルボプラチンAUC6(triweekly TC療法)±ベバシズマブ  温泉川真由
【初回治療】  
 dose-dense TC療法  山中康弘
 ドセタキセル75+カルボプラチンAUC5療法  田畑 務
【プラチナ感受性再発】  
 カルボプラチンAUC5+リポソーム化ドキソルビシン(PLD)30(PLDC療法)  竹井裕二/藤原寛行
 カルボプラチンAUC4+ゲムシタビン1,000(GC療法)  竹井裕二/藤原寛行
【プラチナ抵抗性再発】  
 リポソーム化ドキソルビシン(PLD)40-50±ベバシズマブ療法  田畑 務
 イリノテカン100単剤療法  高野忠夫
 ゲムシタビン1,000単剤療法  高野忠夫
 ノギテカン1.25-1.5±ベバシズマブ療法  野村弘行/岩佐尚美/青木大輔
 経口エトポシド療法  野村弘行/橋本志歩/青木大輔
  
卵巣胚細胞性腫瘍  
 BEP療法  河野 勤/川端志津/下田愛衣
 TIP療法  河野 勤/川端志津/下田愛衣
  
子宮頸がん  
【Ⅲ/Ⅳ A期】  
 シスプラチン40weekly+放射線療法  武隈宗孝
  
【Ⅳ B期・再発】  
 パクリタキセル135 24時間持続+シスプラチン50(TP療法)  喜多川 亮
 パクリタキセル175+カルボプラチンAUC5(TC療法)  西村貞子
 イリノテカン100単剤療法  西村貞子
  
子宮体がん  
【Ⅱ/Ⅳ期術後・再発】  
 ドキソルビシン60+シスプラチン50(AP療法)  松元 隆
  
【進行・再発】  
 パクリキセル175+カルボプラチンAUC5(TC療法)  大原 樹/鈴木 直
 ドセタキセル70単剤療法  大原 樹/鈴木 直
 メドロキシプロゲステロン200mg/日(MPA療法)  田部 宏
  
ハイリスク絨毛性腫瘍  
 EMA/CO療法  土井美帆子
 EMA/EP療法  土井美帆子
  
Ⅱ こんなときどうする? トラブルシューティング  
 患者から1サイクル目から外来化学療法を希望されたらどうする?(入院でするか、外来でするか?)  松田正典
 化学療法開始後、好中球数400/μLになった。G-CSFを投与するか?  酒井 瞳
 患者から「化学療法中、生ものを避けたほうがよいかどうか?」と聞かれた。その答えは?  酒井 瞳

卵巣がん  
 Stage Ⅲ C(広範囲腹膜播種)、初回手術不能、化学療法dose-dense TC 6サイクル施行。PRとなり、手術可能となり、子宮全摘、付属器切除、大網切除、リンパ節郭清施行。腹腔内残存腫瘍は1cm以下にはできたが、横隔膜下腹膜播種はわずかに残存した。CA125は化学療法後100台、術後さらに低下し、50台になった。今後治療をどうするか?(追加化学療法する? 経過観察?)  相原聡美
 Stage Ⅲ C(腹膜播種)、初回手術、化学療法(TC 6サイクル後)施行、経過観察中。最終化学療法から、8カ月経過CA125が徐々に上昇。正常値(<35)だったが、CA125が先月50、今月は70に上昇、CTスキャンでは再発なし。どうするか?(化学療法開始する? しない?)  相原聡美
 プラチナ感受性再発。レジメンがいくつかあるが、どう選択する?  温泉川真由
 プラチナ抵抗性再発。レジメンがいくつかあるが、どう選択する?  温泉川真由
  
子宮頸がん  
 Stage ⅣB期(大動脈・鎖骨上リンパ節転移)。局所は4cm大の腫瘤形成し少量の不正出血がある。初回治療として何を行う? 放射線治療? 化学放射線治療? 化学療法?  喜多川 亮
  
子宮体がん  
 Stage IC期、Grade1術後補助療法なし。2年後、多発肺転移にて再発。症状なし。初回治療はどうする?ホルモン療法? 化学療法?  田部 宏
  
Ⅲ 副作用をうまく抑えよう!  フローチャートで対処法がすぐわかる  
発熱性好中球減少症  松田正典
 〜治療開始前にできるかぎり培養検査、そのために全身の診察重症度を分類し、適切に治療する  
婦人科がん化学療法時の制吐薬の使い方  宮田広樹
 〜悪心・嘔吐対策には、予防が第一。まずはガイドラインに準じた予防を行う。症状に応じた処置も重要  
アレルギー(主にカルボプラチン)  此松晶子
 〜迅速な対応が第一。患者は予兆を訴えるので、早期発見と対応を行えば継続投与は可能  
末梢神経障害(主にパクリタキセル)  小野寺恵子
 〜日常生活動作に影響が出る前に、減量・休薬を  
爪障害(主にドセタキセル)  小野寺恵子
 〜抗がん剤投与時の予防と日常生活指導が重要
手足症候群(主にリポソーム化ドキソルビシン)  輪湖哲也
 〜予防には、生活指導と手首・足首の冷却を。症状発現時には、投与の延期・減量をまず考慮  
下痢(主にイリノテカン)  宮田広樹
 〜下痢を引き起こしている原因を評価する  
 化学療法の副作用と決めつけず、特に治療中は感染性腸炎による下痢にも注意する  
高血圧・尿蛋白(ベバシズマブ)  伊勢雄也/片山志郎
 〜点滴時には血圧測定を行う。また、血圧上昇が認められた場合には速やかに降圧薬の投与を行う  
 〜定期的な尿蛋白測定を行い、尿蛋白が認められた場合には速やかに中止、休薬を行う  
腎障害(主にシスプラチンなど)  此松晶子
 〜予防が第一。飲水または水分負荷を励行  
  
Ⅳ 緩和医療を一緒に始めよう!  
  
緩和ケアのお話をいつ始めるのがよいか? どうやってやるのか?  藤村正樹
適切なインフォームド・コンセントはどのようにしたらよいのでしょうか?  佐藤恵子
「抗がん剤と緩和ケアどちらにするか、次までに考えてきてください」と“ICする”のは適切なのでしょうか?  佐藤恵子
余命告知は実際どのようにするのがよいでしょうか?  佐藤恵子
再発卵巣がんの治療の止め時は?  土井美帆子
再発子宮頸がん・子宮体がんの治療の止め時は?  西尾 真
腹腔内転移による腸閉塞はどのように対応したらよいのでしょうか?  藤村正樹
再発がん患者さんのご家族へどう対応したらよいのでしょうか?  チーム医療はどうやってやったらよいのでしょうか?  藤原佳美