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腹痛の「なぜ?」がわかる本
痛みのメカニズムがみえれば診療が変わる!
筆頭著者 腹痛を「考える」会 (著)
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-63836-4
電子版発売日 2020年4月27日
ページ数 266
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-260-03836-2
印刷版発行年月 2020年3月
書籍・雑誌概要
謎多き腹痛のメカニズムをわかりやすく説き起こし、その診かた・考え方を解説する画期的な診療本が完成。まるでお腹の中が見えているかのようにリアルな病態解説と、それに基づく論理的かつ説得力のある診断推論は感動すら覚えるほど。持続痛・間欠痛・消長痛といった痛みの種類による主訴の違いや陥りやすいピットフォールなど、“今日の臨床”で役立つポイントも盛りだくさん。腹痛を診る機会のある医師にとって必読の1冊!
目次
chapter 01 まずは準備運動
1 腹痛を考える
2 消化管の発生を考える
3 虫垂炎の関連痛を考える
4 虫垂炎は「心窩部痛」か「臍周囲痛」か
5 虫垂炎の体性痛を考える
6 管腔臓器が閉塞すると最初に腹痛を生じる
chapter 02 便秘症とは(哲学)
1 便秘症の腹痛を考える
2 恐るべき先達の慧眼
3 精索捻転のタイムリミットは6時間
4 精索捻転は持続痛?
5 精索捻転の痛みを考える
6 浣腸して腹痛が改善したら便秘症?
7 便秘なのに軟便?
8 「便秘症」と「胃腸炎」は誤診の第一歩
chapter 03 胃腸炎という幻想
1 救急診療はバイタルサインの評価から
2 消化管の蠕動痛を考える
3 圧痛を考える
4 腹膜刺激徴候を考える
5 症例3-1を振り返る
6 急性胃腸炎を考える
chapter 04 虫垂炎と一緒?
1 虫垂炎と憩室炎の腹痛を考える
2 腸間膜リンパ節炎の腹痛を考える
chapter 05 イレウス≠腸閉塞
1 「腸閉塞」と「イレウス」を意識して区別しよう
2 癒着性腸閉塞の腹痛を考える
chapter 06 駆血帯を巻き続けると
1 索状物による絞扼性腸閉塞の腹痛を考える
2 閉塞部周辺の血流を意識しよう
3 絞扼性腸閉塞は持続性の腹痛で発症?
chapter 07 穴があったら入りたい
1 高齢者の腎機能を血清Crの値で判断しない
2 閉鎖孔ヘルニアの腹痛を考える
chapter 08 腹痛∝密度×表面積
1 急性腸管虚血の腹痛を考える
chapter 09 類似品に御注意
1 泌尿器科領域の神経分布を考える
2 尿路結石症の関連痛を考える
3 抗コリン薬処方は「日本の文化」である(お察しください)
4 妊婦の尿路結石症は泣き所
5 尿路結石症の意外な治療法
6 指圧はナゼ効くのか
7 尿路結石症のその他の圧痛点を考える
8 尿路結石症で腹壁緊張?
9 尿路と胆道の疝痛パターン
10 水腎症があれば尿路結石症で決まり?
11 便秘のエコー画像
12 精巣腫瘍の腹痛を考える
chapter 10 右季肋部痛は体性痛か関連痛か
1 胆?炎の腹痛を考える
2 胆石症の右肩への放散痛を考える
3 胃潰瘍と胆石症の圧痛点
4 Murphy徴候を考える
5 胆石症で多彩な圧痛点を生じるのはなぜか
6 早期の「胆石発作」診断に役立つ徴候はあるか
7 胆石発作と胃潰瘍を発症早期に鑑別できるか
chapter 11 臍左側痛は(以下略)
1 脾梗塞の腹痛を考える
chapter 12 光る壁画
1 胃潰瘍と十二指腸潰瘍の相違点
2 胃アニサキス症の腹痛を考える
chapter 13 見えない熱傷
1 急性膵炎の腹痛を考える
2 心窩部痛→右下腹部痛となる疾患には何があるか
chapter 14 出戻りに要注意!
1 膀胱破裂の腹痛を考える
chapter 15 トリプルアクセル
1 卵巣茎捻転の腹痛を考える
2 「現実は常に想像の少し斜め上を行く」
3 卵巣の発生学
chapter 16 女性を見たら…
1 生殖期の女性に特有の疾患を見逃さない
2 尿中hCG検査ができないときの裏技
3 バイタルサインから出血量を予測する
4 異所正所同時妊娠破裂の腹痛を考える
chapter 17 無石性胆?炎?
1 Fitz-Hugh-Curtis症候群の腹痛を考える
2 脾周囲炎は起きにくいのか
chapter 18 袋の中には
1 高齢者の腹痛は難しい
2 子宮留膿腫の腹痛を考える
症例一覧
索引
column 「豆より小さな粒知識」
「ショウガイ」
Appendicitis normalis
下行結腸の痛み
CopeとMurphy(前編)
CopeとMurphy(後編)
Ars longa
内圧と管腔の形状
膠様質細胞(SG細胞)とは
混ぜるな危険
Boasの邦訳
体温と心拍数の関係
新人は手技を好む
反対側移動の法則
関連痛の中枢説と末梢説
Okapia johnstoni
循環血液量の評価
『圧診と撮診』
Thomas Fitz-Hugh, Jr と Arthur Hale Curtis
プロスタグランジン(PG)
慢心は芸の行き止まり