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看護教育のためのパフォーマンス評価
ルーブリック作成からカリキュラム設計へ
筆頭著者 糸賀 暢子 (著)
その他の著者等 元田 貴子/西岡 加名恵
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-63199-0
電子版発売日 2017年9月4日
ページ数 200
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-260-03199-8
印刷版発行年月 2017年8月
書籍・雑誌概要
やってみたら「逆向き設計」だった! 現場で求められる看護実践力とは何か。そもそも教育とは、学びとは、評価とは何かという根源的問いからカリキュラム再構築を追求してきた看護教員が、気鋭の教育学者と協働し、同じゴールを目指したその背景を初解説。なぜパフォーマンス評価が看護基礎教育に必要で、ルーブリックが看護師養成の場で有効なのかがこの1冊でわかる実践的ガイドブック。領域別実習例やQ&Aも充実。
目次
序章 なぜ今,パフォーマンス評価なのか
本書の構成と内容
本書のメッセージ
第1章 パフォーマンス評価の進め方 「逆向き設計」論の基本的な考え方
教育評価をめぐる理論的な展開
1 米国における教育評価論の展開
2 戦後日本における教育評価論の展開
「知の構造」と評価方法
1 「逆向き設計」論
2 「理解」の重要性
3 さまざまな学力評価の方法
4 「知の構造」と評価方法・評価基準の対応
パフォーマンス課題の作り方
1 単元を選定し,単元の中核に位置する重点目標に見当をつける
2 「本質的な問い」を明確にする
3 パフォーマンス課題のシナリオを作る
ルーブリック-パフォーマンスの質を捉える
1 ルーブリックとは何か
2 特定課題ルーブリックの作り方
3 実習を評価するルーブリック
4 長期的ルーブリック
ポートフォリオ評価法
1 ポートフォリオの設計
2 指導上のポイント
3 あじさい看護福祉専門学校のポートフォリオ
第2章 パフォーマンス評価への導入・動機づけ 入学時ガイダンスとオリエンテーション
ガイダンスの考え方
ガイダンスの指導計画
1 重点目標に「本質的な問い」と「永続的理解」を置く
-教師の願いと学習者の実態
2 ガイダンスのパフォーマンス課題
3 重点目標とパフォーマンス課題に対応した方法の検討
ガイダンスの評価
「鉄は熱いうちに打て」-学生の気持ちの変化に焦点を
第3章 基礎看護技術の単元「清潔ケア」 「逆向き設計」による授業設計の実際
単元「清潔ケア」の重点目標とパフォーマンス課題
1 臨床状況で求められる「清潔ケア」を目指した重点目標とゴールの設定
2 「本質的な問い」と「永続的理解」をつなぐパフォーマンス課題
3 単元の構造を作る-「知の構造」
4 評価を決めて授業を設計する
単元の流れを作る-「逆向き設計」に基づく指導計画
1 1コマの授業の中に単元の「永続的理解」につながる主発問を
2 講義の構造と内容配置
3 単元の流れに「杭」をうつ-本時の「主発問」と内容・支援の設計
単元に息を吹き込む-パフォーマンス課題を活用した授業
1 パフォーマンス課題を活用した授業の工夫
2 パフォーマンス課題を活用した授業の展開で考慮すること
技術テストのルーブリック
1 技術テストの評価の考え方
2 技術テストの評価-ルーブリックの例
パフォーマンス評価を取り入れる意義
学生が見出した価値こそが「永続的理解」につながる
第4章 基礎看護学実習「看護現場への招待」 「逆向き設計」による実習設計の実際 I
基礎看護学実習におけるパフォーマンス評価
1 実習の「逆向き設計」-マクロな視点から概観する
2 「看護現場への招待」の「逆向き設計」-「ミクロな設計」
ルーブリックの作成-学習活動に対応した評価基準
1 学習活動に対応したルーブリックの作成
2 目標に準拠したルーブリック
結果と評価-理解の深まり
こだわるのはゴール,テンプレートに当てはめる作業をしない
第5章 成人看護学実習「クリティカルケア実習」 「逆向き設計」による実習設計の実際 II
成人看護学実習におけるパフォーマンス評価
1 関連科目における「クリティカルケア実習」設定の理由
2 「クリティカルケア実習」(救急外来の看護)の重点目標
3 「クリティカルケア実習」(救急外来の看護)の「知の構造」
4 評価規準の設定
5 承認できる証拠の決定
6 学習経験と指導の計画
7 ルーブリックの作成
実習の導入
1 実習の調整
2 実習オリエンテーション
3 学生の実習計画
4 実習の実際
5 実習中の評価
6 総括的評価
教師自身が答えを埋めていくのが看護教育のルーブリック
第6章 在宅看護論実習「在宅看護プロジェクト」 「逆向き設計」による実習設計の実際 III
在宅看護論実習におけるパフォーマンス評価
1 領域の構造化
2 在宅看護論と他科目の位置づけ
各科目のパフォーマンス課題とルーブリック,成果物
1 「在宅看護への招待」で学ぶこと
2 「在宅療養支援」で目指すもの
3 「地域生活支援」で学ぶもの
4 「在宅生活支援実習」の位置づけと内容
5 「在宅看護プロジェクト」-訪問看護ステーションをデザインする
地域で他職種と連携できる看護師たちが育つために
第7章 学校カリキュラムの全体像
再構築のきっかけ-何が問題になったのか
「逆向き設計」論に基づくカリキュラムの成果
本校のカリキュラムの概観-「マクロな設計」
学ぶ内容がイメージできる科目名の考え方
カリキュラム設計は実習から逆向きに
1 領域ごとの看護を活動分析し,目指すゴールを決めてから内容を抽出する
2 各分野の重点目標,「知の構造」を検討する
部分と全体をつなぐカリキュラム
1 リフレクション・ノートから読み取る
2 「看護の創造」の科目設定-実習の再構築
山頂に辿りつくまでの道標がルーブリック
第8章 パフォーマンス評価を活かしたカリキュラムと指導
「マクロな設計」-長期的な指導計画
1 一貫した見通し
2 実習の体系化
3 講義や演習におけるパフォーマンス課題
4 「ミクロな設計」と「マクロな設計」との往還
5 学力評価計画を評価するための視点
パフォーマンス評価を活かした指導
1 学習経験と指導を計画するうえでのポイント
2 ルーブリックを理解させる指導
3 フィードバック
4 検討会
重視されるべきは患者と家族の視点
付録 そこが知りたい! -看護教員のための実践Q&A
・カリキュラムQ&A
・プロジェクト学習Q&A
・ポートフォリオQ&A
・パフォーマンス評価&ルーブリックQ&A
・実習Q&A
・国家試験Q&A
・さらなる未来に向けたQ&A
索引