The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 47巻8号 (2010年8月)

専門医の認定に関する内規(案)

専門医・認定臨床医生涯教育研修会

第4回 リハビリテーション科専門医会 学術集会/諏訪 《パネルディスカッション》専門医が彩る回復期リハビリテーション病棟―座長/石川 誠・園田 茂

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はじめに

 小倉リハビリテーション病院(以下,当院)がある北九州市のリハビリテーション(以下,リハ)科専門医は34名であり,人口10万人あたり3.47人と全国の2.5倍の密度であり,専門医会ワーキンググループが提唱するリハ科専門医必要数を満たしている.うち回復期リハ病棟を有する病院に常勤で勤務する専門医は10名であり,全国的にも回復期リハ病棟での主治医の多くはリハ科以外の医師が担っているのが現状である.

 回復期リハ病棟は病棟単位で多職種によるチームアプローチにより自宅復帰することを主目的とする.その中で医師はディレクターの役割を求められ,前述したリハ科専門医の任務は最も適していることは言うまでもない.

 ここでは,回復期リハ病棟におけるリハ科専門医のリーダーシップについて,当院におけるリハ医療の現状,特にさまざまな「連携」に着目し述べたい.

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はじめに

 リハビリテーション(以下,リハ)科医の役割は,急性期や回復期などその医師が勤務する医療機関により大きな相違があることはいうまでもないが,名称は同じ回復期リハ病棟であっても,その施設ごとにリハ科医の職務も大きく異なるであろう.そこで本稿では,まず筆者が勤務する市川市リハビリテーション病院の概要を紹介し,その後回復期リハ病棟に勤務するリハ科専門医の役割についてく述べさせていただくことにする.

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はじめに

 1999年に厚生省(現厚生労働省)老健局老人保健課が中心となり作成された“地域リハビリテーション支援マニュアル”では,各地域におけるリハビリテーション(以下,リハ)サービスとして急性期・回復期・維持期リハの整備推進が必要とされた.そして翌2000年の介護保険制度の施行と同期して,日常生活動作(ADL)の向上,寝たきりの防止,在宅復帰の推進を目的とした回復期リハ病棟が新設された1).その後診療報酬の改定により,入院対象疾患の拡大,入院までの日数および入院算定上限日数の短縮,アウトカム評価の導入2)が行われた.現在全国で病床数は5.6万床(2009年12月)に達しており3),リハ医療を担う一大拠点となっている.しかし病床数が増加する一方で,病棟によって提供できるリハサービスの質に大きな差が生じていることが指摘されている4).また回復期病棟に勤務するリハ科専門医は2割程度に留まっている5)

 当院は広島市の西部に位置する開業22年目のリハ専門病院である.2000年から回復期病棟の運営を開始し,現在3病棟全てが回復期病棟(139床)となっている6).2008年度からは入院料1+重症回復加算(1,740点/日)を算定している.入院患者の約7割は脳血管障害,2割が整形外科疾患であり,入院患者の平均年齢71歳,再入院を除く平均在院日数は87日である.現在患者1人1日あたりに提供しているリハ単位数は,平均で約8.5単位である.

 本稿では,「在宅復帰」に向けた当院の取り組みを中心に紹介し,そこでのリハ科専門医の役割を考えていきたい.なお,「在宅」には自宅や居宅施設等が含まれるが,本稿では自宅(あるいは家族宅)を指すこととする.

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要旨:当院における回復期脳梗塞リハビリテーションの成績について検討した.対象は回復期入院脳梗塞患者連続178例で,入退院時の脳卒中重症度(NIHSS),各種ADL評価(mRS・Barthel Index・FIM)とその改善度(FIM-g・FIM-e)を検討した.全例脳MRI・MRAによる脳白質病変・頭蓋内主幹動脈の評価を行った.NIHSSはラクナ梗塞群で入院時(p=0.047),退院時(p=0.045)共に有意に軽症であった他は,脳梗塞群間で有意差は認めなかった.FIM-eはラクナ梗塞群・アテローム血栓性梗塞群に比べ,動脈原性塞栓群で有意に低下していた(p<0.05).この群は脳MRAで高率に動脈狭窄・閉塞像を認めた上で白質病変が強い傾向にあり,重回帰分析で白質病変の程度が退院時FIMに強く影響を与えていた.脳白質病変が回復期脳梗塞リハビリテーションの成績に影響を与える可能性が示唆された.

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はじめに

 脳性麻痺,特にアテトーゼ型脳性麻痺に合併する頸髄症は1962年にAndersonら1)が病態を最初に報告し,1970年にLevineら2)が手術例について報告した.本邦においては,中原ら3)が手術例の報告をして以来,多くの術式工夫を含めた論文がある4~7)

 脳性麻痺に合併する頸髄症は比較的若年から発症することが多いとされる3).これは過緊張や脳性麻痺特有の不随意運動により,若年から頸椎の椎間板変性や骨棘形成などが発生することが原因とされてきた8).こういった圧迫病変だけでなく,不安定病変が原因で若年時に急速に神経症状が進行することも報告されている9).これは前述のような静的因子に加え,後弯変形を伴う不安定性病変の存在により屈曲型頸髄症に認められるような,動的因子により脊髄症状が急速に進むといった特徴を有す10).また,不随意運動のため,術後の安静や頸椎局所の固定保持が困難で,頸部痛も加わり,なかなか術後のリハビリテーション(以下,リハ)が進まない.よって神経症状の改善に時間を要す結果となる.ハローベストによる強固な外固定を行っても,不随意運動により,ハローベストのゆるみや頭部のハローピンの折損,ハローピン刺入部の頭皮の潰瘍が起こる.その結果頸椎手術部の癒合不全等が引き起こされる.さらに,隣接椎の変形・不安定性も加わり成績不良の結果となる.

 今回,脳性麻痺に合併した頸髄症に対し,術後の頸部の不随意運動の抑制ならびに頸部痛に対する鎮痛目的で,不随意運動の主たる過緊張を示す筋群に術前A型ボツリヌス毒素製剤(ボトックス®)投与を行い,頸椎固定術後早期からリハが進み,良好な結果が得られた2症例を経験したので文献的考察を含めて報告する.

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欧文目次

基本情報

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The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
47巻8号 (2010年8月)
電子版ISSN: 印刷版ISSN:1881-3526 日本リハビリテーション医学会

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