助産雑誌 74巻2号 (2020年2月)

特集 外国人妊産婦のケア転換期 在住者・旅行者を受け入れるための“乗り越え課題”とは

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日本への旅行者や日本に在住する外国人の増加,また,政府による外国人患者の受け入れ推進により,2015〜2016年頃を境に,対外国人医療の現場が大きく変化しました。旅行中に具合の悪くなる妊婦や,旅行中の出産も増えました。言葉・文化・制度の違いなどによる誤解も生じ,訴訟問題になるケースもあり,日本の医療現場が外国人妊産婦の受け入れに苦手意識を持つことも否めません。

しかし,増える外国人妊産婦を避けるのではなく,課題を克服し,工夫や努力を重ねている施設も増えてきています。特集ではそうした施設に,どのように対処しているかをご紹介いただきます。旅行者への対応,在住者が日本で出産・子育てをする際のフォローアップ,支援や関わり,コミュニケーションの取り方などについて学びたいと思います。

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医療現場で出会う外国人妊産婦が確実に増えている印象をお持ちの読者の方が多いと思います。在住者,旅行者の数を提示し,その背景を解説いただくことで,日本の医療機関にかかる外国人妊産婦の実状を知る機会になればと思います。

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近隣に外国人コミュニティが形成されたこともあり,佼成病院には日本に在住する外国人患者や妊婦の来院が増加しているそうです。在住日本人と同じように育児期までを見据え,地域と連携した支援をご紹介いただきました。

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大和市立病院では,地域性もあり,多くの外国人妊婦のお産を受け持っています。しかし,現場で働く助産師には,外国人妊婦への日頃のケアに対して苦手意識があり,その対策を考える必要がありました。本稿ではベトナム人への妊婦教室を中心に,指導の実際と課題を述べていただきました。

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 日本で出産する外国人妊産婦は年々増えています。外国人妊産婦に接する時,助産師の皆さんは日々試行錯誤を続けていると思います。外国人妊産婦は助産師に何を求めているかご紹介します。

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近隣に大使館がある等の立地により,外国人妊産婦が来院するのが当たり前であった愛育病院。2015年に移転をし,患者層の変化はあったものの,外国人妊産婦は変わらず多いとのことです。“外国人対応ができて当然”の環境でも,さまざまな工夫をしている様子をご紹介いただきました。

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臨床現場では,外国人妊産婦が来院するケースが多くなってきたことを実感されていると思います。困った事例も多々あるとは思いますが,外国人妊産婦に苦手意識を持つのではなく,事前に対策を練り,支援に活かせるようなQ&Aをピックアップしました。

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 日本に3カ月以上滞在する外国人は,原則として日本の健康保険に加入し,日本人と同じように医療や関連サービスを受けることができる。しかし一方,永住権を持つ外国人以外は国民とは別の保険制度が適用される国もある。外国人が安心して妊娠や出産に必要なケアを受けられるようにするためには,不要な批判やノイズが入らないようにしなくてはいけない。次のようなニュースから私たちは何を学ぶべきだろうか。

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デリケートゾーンケアの講師を依頼された三宅さん。しかし,助産師学校時代にも習った覚えがなく,試行錯誤が始まりました。とても大事なことなのに,どうやってケアしたらよいか,誰も知らない,誰も教わってこない。実は知識を蓄えるには,妊娠・出産がとても良いきっかけになります。女性の健康のためにも,助産師さんから伝えられるといいですね。

この本,いかがですか?

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 「今からグループの中で,1から10まで数えてもらいます。最初に“1”を言う人を決めますが,“2”以降は空気を読みながら誰かが一つずつカウントしていくことにします」

 これは,本書の中で紹介されているアイスブレイクの一つです。私は産婦人科や保健センターなどで両親学級のファシリテーターを仕事でさせてもらっているので,アイスブレイクには目がないのです。本書を拝読し,まず実践してみたのが冒頭で紹介した「“10”までカウントしてみよう」(p.74)というお題です。両親学級のオープニングで受講者をグループ分けした後,出題してみました。

連載 私たちの仕事場・35

青木産婦人科医院
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当院の特徴

 青木産婦人科医院(以下,当院)は東京都世田谷区の下高井戸駅から徒歩3分に位置し,商店街や小学校も近く,町の中の産婦人科として地域に根付いたアットホームな雰囲気の病院です。開業79年目となる2019年6月,三代目院長の就任に合わせて病院をリニューアルしました。長い間,地域のお産を取り扱っているため,親子三代,当院で出産をされている方もいます。

 当院では,自然分娩を推奨し,無痛分娩は行っていません。逆子が治らない場合は外回転術を行い,自然分娩ができるようにしていきます。初産婦でも会陰切開などの医療介入は極力行わず,産婦と赤ちゃんの力を信じ,状況判断しながら待つこととしています。リニューアルオープンした6月から現時点までの約100例のお産で,緊急帝王切開は1例のみです。

連載 宝物,教えてください・48

恩師からの言葉 松原 まなみ
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 歳を重ね,進むべき道を惑うことはさすがに少なくなってきたと感じつつも,迷う局面は日々の生活の中でさまざまにある。そんな時,いつも浮かぶのは恩師の言葉である。「不惑の歳」に差し掛かった頃,恩師から研究会を託された時,ある決断に悩み相談した。「あなたは,あなたの思うようにやりなさい」。指示でなく,道筋を示されたのでもなかったが,恩師の私に対する信頼が伝わってきて迷いが吹っ切れた。悩んだ時,迷った時,この言葉が脳裏に浮かぶ。「自分の信じた道に進めばよい」。覚悟と共に,体の奥底から自信が湧いてくる。

連載 地域助産師&施設助産師&保健師がつながれば笑顔が広がる 「助助っぽ連携」を始めよう!・11

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地域における「母乳育児の悩み」

 私事ですが,2019年度(第41回)の「母子保健奨励賞」「毎日新聞社賞」をいただきました。これもひとえにお世話になった地域の方々や助産師会の方々,そして助産所を開業できるという助産師の権利を今につないでくださった諸先輩方のおかげです。

 今回の受賞は,森田助産院(以下,当院)として,祖母が,母が,助産師が助産師であるために長年尽力してきた67年の歴史を,私が受け継いだことが評価されたのだと思っています。曽祖母が産婆として道を開き,祖母が助産師となって戦時中を生き抜き,今の場所に施設を構え,地域の助産所としての地位を確立したこと。母が助産師として当院を引き継ぎ,それを継続し,「東京都では一番歴史のある助産所」となって地域での信頼を得たこと。それらの全てを受け継いでさらに発展を目指すために,この受賞があるのだと感じています。

連載 未来の助産師を育てています わたしたちの教育現場・58

宝塚大学 助産学専攻科
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沿革

 宝塚大学は1987年設立の宝塚造形芸術大学を母体としています。2010年に宝塚大学(以下,本学)に改称し大阪・梅田の地に看護学部看護学科を開設しました。その後,看護学部生の要望と地域社会からのニーズを受け,2014年助産学専攻科(以下,本学専攻科)を開設,助産師養成を開始し,2020年で7年目を迎えました。

連載 りれー随筆・421

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私自身について

 私は10年前から出張型の開業助産師という働き方を続けています。現在の主な仕事は,クリニック近傍の助産院の登録助産師としてお産の受け持ちを,16年前より年間6〜8例担当し,診療所(元助産院)のお産のサポートを年間20例ほど行っています。また,26年前から近隣の訪問事業・教室担当,母乳育児支援活動もしています。活動範囲は1時間以内で移動できる距離と決めていて,遠方からの依頼は活動を共にする仲間にお願いしています。そして,有志助産師のグループ活動も行っており,助産師の啓蒙活動中心に,開業助産師を育てることを目標にしています。

 その他に,地域のコミュニティセンターで,月に1回のおっぱい相談を受けており,毎回7〜12人くらいの方が利用されます。また,不定期の小規模イベントとして少人数対象のお産の話会や,子育て談義,帝王切開経験者談義などにアドバイザーとして参加することもあります。大手スーパー内での相談事業にも取り組んでおり,こちらは開始して17年目に入りました。

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基本情報

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助産雑誌
74巻2号 (2020年2月)
電子版ISSN:1882-1421 印刷版ISSN:1347-8168 医学書院

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