助産師だからできる令和の父親支援—企業内助産師の実践と院内支援の可能性

　みなさんは，父親への支援について考えたことはありますか？

　本特集を読み進める中で，「令和のお父さんのリアル」をデータやナラティブから感じたかと思います。現代の父親は，育児に積極的に参加しようとする意識が高まっている一方で，社会的なサポートは未整備であり，育児負担を感じやすい傾向にある，ということでした。では，私たち助産師は一体，どこで，どんなタイミングで父親支援を行えばいいのでしょうか？　そもそも，助産師としての専門性は生かされるのか，ニーズがあるのか？　この章では，これらの疑問に対して株式会社With Midwifeが取り組んでいる事例を基に，検討していきます。