社会保険旬報 25巻2957号 (2025年3月発行)

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目次／視点

少数与党内閣の予算大臣折衝 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.3

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社会保険旬報の今号の「目次」と、時事の話題に対して意見・解説する「視点」です。

座標

社会保障　保険料軽減へ３党が協議体／介護保険　ケアマネの業務負担増が課題／年金　ＧＰＩＦの次期中期目標を了承社保審・資金運用部会／人口　出生数は過去最少の72.1万人令和６年人口動態統計 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.4-5

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厚生労働行政の動向を中心とする最新の情報約４点をシンプルに、コンパクトにお伝えする「座標」です。

論評

医師１人当たり財務指標への医療法人属性の影響―医療法人財務データベースを活用した『病院経営管理指標』の充実に向けて荒井　耕 , 古井　健太郎 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.6-13

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１　はじめに　病院における医療サービス提供の内容・量を決定づけるのは医師であり、病院経営において医師はいわばエンジンとして期待されている。そのため、いかに各医師に収益や利益を生み出してもらうかは、病院経営層にとって大きな関心事であり、病院によっては、医師１人当たり事業（医業）収益や医師１人当たり事業（医業）利益を経営管理指標としている。筆者が２０２４年９月に実施した質問票調査によれば、回答した病院経営医療法人のうち67％及び60％において医師１人当たり事業収益及び利益が算出されており、また両指標を「全く重視せず」とする法人は共に18％に止まっていた。さらに医師１人当たり事業利益は、事業計画策定や設備機器投資、情報システム投資、採用・研修活動に際して、過半の法人で考慮されていた（荒井、２０２５）１。

動向

医療提供体制改革介護保険改正など重点施策を説明―令和６年度厚労部局長会議（上） 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.14-20

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厚労省はこのほど、令和６年度全国厚生労働部局長会議の動画と資料を公表した。令和２年度から参集形式ではなく説明動画と資料を掲載。都道府県等の担当者に対し、各局長らが令和７年度の予算案と重点施策を説明している。本誌では２回にわたって掲載し、今号は医政局・老健局・政策統括官（総合政策担当）の説明要旨を掲載する。

ジュネーヴからの便り⓳

略語中谷　祐貴子 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.21

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ＷＨＯに着任して２年になろうとしているが、いまだに初めての略語を目にすることが少なくない。部局やチームの名称も、例えばＨＲ (Human Resource)のように、単語から想像のつくものでない限り、何を意味しているかわからない。さらに、ジュネーヴはフランス語圏なので、街頭標識の略語も当然、フランス語だ。例えばＷＨＯ（World Health Organization）はＯＭＳ (Organisation mondiale de la Santé)、赤十字国際委員会ＩＣＲＣ（International Committee of the Red Cross）はＣＩＣＲ（Comité international de la Croix-Rouge）となる（写真）。余談だが、ＩＬＯ（International Labour Organization）はフランス語ではＯＩＴ（Organisation internationale du Travail）が公式なのに、最寄りのバス停の名称はＢＩＴとなっていて紛らわしい。

特別レポート

「病院経営分析のリアル」２～データ活用で診療現場に提案できる！医事課長の新たな奮闘記～後編石井　富美 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.22-23

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本レポートは、ある民間ケアミックス病院の医事課長と主任が、診療データを活用した病院経営分析に挑戦した体験談を、物語風にまとめたものです。　クリニカルパス（クリパス）の日数修正が進み、病院全体の動きが良くなってきていることを実感する医事課長。地域包括ケア病棟の退院支援パス作成を進める中で、念願だった地ケア病棟での薬剤使用の適正化に踏み込むところから後編は始まります。

潮流

特定機能病院等検討会が「議論の整理」大学病院本院の機能を２段階で評価 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.24-25

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特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会（松田晋哉座長）は２月26日、「議論の整理」を了承した。特定機能病院としての大学病院本院について、承認要件に近い「基礎的基準」と各病院の自主的な取組み状況に応じた「発展的（上乗せ）基準」を組み合わせた２段階評価とする考えで合意した。どちらの評価でも、新たな地域医療構想や医師偏在対策を踏まえ、「基礎的基準」で医師派遣の機能を必須化するなど地域医療の観点を重要視している。　今回の「議論の整理」は特定機能病院が大学病院本院である場合の定性的な基準の考え方の合意にとどまる。定量的な基準を含む具体的な基準は、令和７年度に入ってからの検討会の議論で決まる見込みとなっている。厚労省は引き続き詳細な基準設定について関係者との調整を進める意向だ。

高齢者医療制度の見直し主張へ健保連が７年度事業計画を了承 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.26

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健保連（宮永俊一会長）は２月21日の定時総会で、令和７年度事業計画や一般会計収支予算などを了承した。令和７年度における制度改正への主張・要望では、前期高齢者の年齢範囲と窓口負担の見直しや後期高齢者の窓口負担割合の見直しなど高齢者医療制度のあり方の見直しを掲げている。

「ケアする病院ネットワーク」が設立「治療」と「ケア」の調和の実現へ 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.27

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身体拘束ゼロに取り組む10名の医師で設立した「ケアする病院ネットワーク」は２月７日、都内で第１回立ち上げ記念研究会を開催した。発起人を代表して田中志子氏（医療法人大誠会内田病院理事長・院長）は、「治療とケアを一体として捉え、両者を調和させた医療の実現をめざす」と訴えた。　発起人は表のとおり。発起人について２０００年から身体拘束をまったく行わずに医療とケアを提供している内田病院の田中氏は、「慢性期ながらケアミックスの病院として感染症などの炎症の治療は点滴もするし、経鼻栄養や胃ろう、気管カニューレなどが挿入されている患者も治療するが、ミトンやつなぎ服といった身体拘束を一切行わずに治療している。こうした私たちの一つひとつの工夫を見学に来てくれた病院が自院での身体拘束をゼロにして活動に意義を感じてくれた人たちを中心に集まってもらった。すべての発起人の病院で身体拘束ゼロを実現しているわけではないが、今まさに身体拘束を１例でも減らせるかにエネルギーを投入してくれている仲間が参加している」と説明した。

製薬協が政策提言２０２５を発表社会保障予算抑制の見直し求める 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.28

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日本製薬工業協会は２月26日の記者会見で、「政策提言２０２５」を発表した。日本に投資を呼び込めるよう市場を活性化するには、社会保障予算の抑制方針の見直しや予見性のある薬価制度の構築が必要だと主張。当面、２０２６年度薬価改定をにらんで「骨太方針２０２５」に反映されるよう活動を始める。

News

医療・介護関係者と生産性向上で車座石破首相／高額療養費制度見直し第一段階の８月は実施石破首相／要介護認定審査の参考期間を提示介護保険部会／特定行為研修機関の申請８年８月審査から電子化 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.29-30

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医療提供に関する政府の審議会・検討会や業界団体の動向などの最新情報をお伝えする「News」コーナーです。

療養の給付

療養の給付の取扱いについて 25巻2957号 , 2025年3月 , pp.31-39

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「入院時食事療養費に係る食事療養及び入院時生活療養費に係る生活療養の費用の額の算定に関する基準の一部を改正する件」（令和７年２月20日・厚生労働省告示第29号），「診療報酬の算定方法の一部を改正する件」（令和７年２月20日・厚生労働省告示第30号），「基本診療料の施設基準等の一部を改正する件」（令和７年２月20日・厚生労働省告示第31号），「特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件」（令和７年２月20日・厚生労働省告示第32号），「医療ＤＸ推進体制整備加算等の取扱いについて」（厚生労働省保険局医療課長・同歯科医療管理官通知，令和７年２月20日・保医発0220第８号）を整理し，当研究所発行の『医科点数表の解釈（令和６年６月版）』の該当項目を示した。