社会保険旬報 25巻2964号 (2025年5月発行)

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目次／視点

療養福祉士の創設を 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.3

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社会保険旬報の今号の「目次」と、時事の話題に対して意見・解説する「視点」です。

座標

医療提供　国立大学病院６割が赤字に／医療提供　精神科診療所機能を調査／感染症　症候群サーベイランス JIHSが週報を初報告／医療関連　委託率トップは寝具類洗濯事業継続の理由は「市場性」 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.4-5

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厚生労働行政の動向を中心とする最新の情報約４点をシンプルに、コンパクトにお伝えする「座標」です。

動向

医療機関の経営状況のデータを厚労省が提示する―令和８年度改定に向けた中医協の議論― 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.6-9

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中医協総会で令和８年度診療報酬改定に向けた議論が始まった。厚労省は４月23日の総会に、「医療機関を取り巻く状況」の資料を提示。医療機関の経営状況の分析結果を示し、現状をどう考えるかを論点とした。資料は、「医療需要と医療費に関する概況」、「医療機関の経営状況」、「課題と論点」で構成している。医療費は増えているが特に病院の経営が悪化している。物価・賃金が上昇し、収入増よりも支出増が大きくなっていることが主因であり、特に支出の５割超を占める人件費の影響が大きい。厚労省は今回人件費に関する詳細なデータを示した（39～32頁の「資料」参照）。中医協における令和８年度改定に向けた議論では、通常の入院や外来など各項目の「その１」「その２」シリーズの前に、「医療機関を取り巻く状況」と２０４０年を見据えた地域医療構想や医師偏在対策など新たな動向を踏まえた「医療提供体制」を議論することになっていた。

レコーダ日本医学会連合シンポジウム

医師の偏在是正と研究の両立をインセンティブで意見集約も？ 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.10-17

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日本医学会連合は４月30日、東京都内で「研究力強化と医師偏在の是正に向けたこれまでの取組みと今後について」と題したシンポジウムを開いた。加盟学会員を対象に実施した意識調査に７５４５人が回答した結果を公表したほか、厚生労働省の迫井正深医務技官、文部科学省の松浦重和大臣官房審議官（研究振興局及び高等教育政策連携担当）らが講演し、国の政策・施策について説明。さらには「基礎医学」「社会医学」「臨床医学」それぞれの現場を担う医師が登壇し、偏在に関する現状と課題、是正に向けた取組みなどを共有した。シンポジウム後の記者会見では、門脇孝会長が、医師の偏在是正に向けたインセンティブを推進するため意見を取りまとめたいとの意向も表明した。同日の要旨を掲載する。

レコーダヘルスケア産業ＰＦ

医薬品・医療機器の適正な評価多様な価値を含めどう考えるか 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.18-21

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医薬品や医療機器関連の労働組合が加入する「ヘルスケア産業プラットフォーム」（篠原正人代表）は４月22日、都内でシンポジウム「我が国の社会課題を解決するイノベーション創出」を開催した。医薬品や医療機器の技術革新が進むなかで、その価値の適正評価について５人のパネリストが発表。パネルディスカッションでは行政や企業・団体などそれぞれの立場で意見を表明した。

全世代型社会保障への道筋⓱

制度の複雑さが理解を妨げる山﨑　泰彦 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.22

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自民党の厚生労働部会は、４月24日、年金制度改革関連法案を大筋了承。国会提出は今後の政調審議会、総務会で判断する。　これまで、社会保障審議会年金部会の「議論の整理」および与党の「提言」を踏まえた当初案をもとに検討が行われた。主な論点は、被用者保険の適用拡大と、マクロ経済スライドの早期終了による基礎年金の底上げであった。

潮流

高額療養費制度の専門委員会を設置社保審・医療保険部会が了承 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.23-25

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社会保障審議会の医療保険部会（田辺国昭部会長）は１日、①高額療養費制度の在り方に関する専門委員会（仮称）の設置②マイナ保険証の利用促進③医療費における保険給付率と患者負担率のバランス等の定期的な見える化―の３つの議題について議論した。高額療養費制度の在り方に関する専門委員会の設置については異論なく了承され、委員の選定などを経て速やかに初会合を開く。

自民党厚労部会が年金改正を法案審査国会提出は政調審議会・総務会に委任 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.26-28

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自民党厚生労働部会（部会長＝長坂康正衆議院議員）が４月24日に開催され、「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案」と名付けた次期年金制度改正法案の法案審査を行った。同部会の審議では、法案の修正を求める意見は出なかったものの、国会提出の可否をめぐっては意見がわかれ、長坂厚労部会長に対応を一任。両論併記のかたちで、政調審議会・総務会に委ねられた。　自民党が法案審査した「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案」について、厚生労働省が自民党に提示した資料に基づき、法案に盛り込まれた改正内容を見ておく。

介護現場で働く人々の暮らしを守る介護関係16団体が集会を開催 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.29

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全国老人保健施設協会や日本慢性期医療協会など介護関係16団体は８日、都内で「介護現場で働く人々の暮らしを守る集会」を開催した。会場には介護現場で働くスタッフや介護事業所の経営者らのほか、国会議員58人を含む３２５人が参集し、介護現場で働くあらゆる職種に充分な賃上げを実現できるよう、２０２６年度予定の介護報酬の期中改定など財源の確保を求める決議を採択した。　主催者挨拶で全老健の東憲太郎会長は集会にあわせて介護団体が実施した介護現場における賃上げ・物価高騰・離職等の状況調査について言及した。

随想―視診・聴診

ふと気が付けば高齢高山　哲夫 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.30

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訃報が一通届きました。亡くなられたのは化石医師と同年であり、とても親しかった県医師会関係の医師です。２年前にお会いしていましたが、「えーっ、亡くなられたのか」。とても残念な気がしました。同じ時期、当診療所関係者のご家族が他界されました。化石医師より１歳だけ年上であり、ほぼ同世代です。　最近、著名人が何人も亡くなられています。多くは化石医師より年下です。「どうしてこんなに早く」「えーっ、この方も亡くなったのか」。著名人だけにさまざまなストレスがあったり、表に出てこない疾病があったのかもしれません。でも驚きと共に残念な気がします。

BOOK REVIEW

日本の国民皆保険石田　道彦 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.31

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高額療養費の見直しをめぐる最近の経緯を持ち出すまでもなく、医療保険制度は常に難しい舵取りが求められている。そこで必要とされているのは、制度の歴史（健康保険法の制定から約100年）と構造を踏まえた洞察である。国民健康保険の創設前夜における官僚たちのやり取りを描いたプロローグから始まる本書は、そうした視点を可能にする好著である。

資料

医療機関を取り巻く状況について 2026年度診療報酬改定に向けた全体の議論（中医協・総会）令和７年４月23日開催 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.32-39

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令和７年４月23日の中医協総会に厚生労働省から提出された「医療機関を取り巻く状況について」のうち、「医療機関の経営状況」の抜粋と課題の資料を紹介する。

経済スコープ

地方創生2.0及び持続可能な地方行財政、グローバル対応 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.40-41

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今回は、令和７年４月21日の経済財政諮問会議（令和７年第５回）で議論された、地方創生2.0及び持続可能な地方行財政の重要課題、グローバル対応の概略を紹介する。本文や議事要旨等の詳細は内閣府ＨＰに公表されているため、そちらを参照されたい。

編集室／ワードカプセル

編集室／ワードカプセル：ＭＣＤＢ 25巻2964号 , 2025年5月 , pp.42

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取材中のこぼれ話など編集者の余談を綴った「編集室」と、一つの言葉をピックアップして解説する「ワードカプセル」です。

基本情報

社会保険旬報
25巻2964号
(2025年5月発行)

電子版ISSN：印刷版ISSN：1343-5728 社会保険研究所

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