medicina 57巻3号 (2020年3月)

特集 症状・治療歴から考える—薬の副作用の診断プロセス問題集60題

宮田 靖志
  • 文献概要を表示

 さまざまな身体・精神症状を訴えて患者さんは外来受診され,医師は問診,身体診察,血液・画像検査によってその症状の原因を探っていきますが,諸検査にて異常がないとき,もしかするとこの症状は薬の副作用なのではないかと考えるような診断プロセスをとることが多いと思います.あるいは,病歴聴取の始まりに薬による副作用の可能性に気づいて,診断プロセスを進めることもあります.

 患者さんの症状を薬の副作用と考えて診断プロセスを進めるとき,患者さんの現在の治療歴からどのような薬が出ているかを想像し,その後,実際に処方歴を確認し,副作用を生じている被疑薬によって患者さんの症状が説明できるかを添付文書やさまざまな教科書で裏付けを得て仮診断に至り,何らかの対応をして症状が改善した場合に薬による副作用が原因の症状であったことを確信します.

  • 文献概要を表示

本日は,臨床の最前線で日々奮闘されている若手と中堅の先生方にお越しいただいて,薬による副作用(有害事象・有害反応)をどう回避するかということについて,実際の臨床現場での現状をお話しいただきたいと思います.(宮田)

  • 文献概要を表示

Point

◎薬物のエラーによる患者の害は,想像以上に多く発生していることを肝に銘じるべきである.

◎薬物有害反応の診断は難しい.Naranjoのスケールで積極的に診断を試みる必要がある.

◎薬物有害事象のほとんどはシステムエラーから生じている.60%は予防可能である.

◎本当に新薬を使用する必要性があるのか,きちんと見極める必要がある.

  • 文献概要を表示

患者 64歳,女性

主訴 ついでに一度総合内科で相談してみたい

  • 文献概要を表示

患者 55歳,男性

主訴 倦怠感,労作時息切れ

  • 文献概要を表示

患者 17歳,男性

主訴 だるくて勉強ができない.

  • 文献概要を表示

患者 69歳,男性

主訴 全身倦怠感,口喝,多尿

  • 文献概要を表示

患者 9歳0カ月,男児(米国人)

主訴 体重が増えない

  • 文献概要を表示

患者 68歳,男性

主訴 風邪を引いたらいつも熱が続いて入院する.なんでだろう?

  • 文献概要を表示

患者 70歳,女性

主訴 発熱,全身の紅斑

  • 文献概要を表示

患者 66歳,女性

主訴 月1回の発熱,腹痛,下痢

  • 文献概要を表示

患者 23歳,男性

主訴 発熱

  • 文献概要を表示

患者 76歳,男性

主訴 下腿浮腫

  • 文献概要を表示

症例 76歳女性

主訴 両足のむくみ

  • 文献概要を表示

患者 72歳,男性

主訴 両足の浮腫

  • 文献概要を表示

患者 75歳,女性

主訴 意識障害

  • 文献概要を表示

患者 89歳,女性

主訴 意識障害

  • 文献概要を表示

患者 86歳,女性

主訴 一過性意識障害

  • 文献概要を表示

患者 59歳,男性 主訴 頭痛,痙攣

現病歴 Basic ADL/Instrumental ADL自立の59歳男性.1週間前から出張し,入院当日の15時頃に帰宅した.その頃から頭痛が出現したため横になって休んでいた.夕食は19時頃に通常通り摂取できたが,22時30分頃に急に顔を左右に振る動作が出現した.妻がそれに気づき声をかけたが,「わかっているよ」と繰り返し発言したことから違和感を感じて顔を見てみると,視線が合わず「わかっている」を繰り返すため救急車を要請した.救急搬送中に突然大声を上げたのちに両手を曲げて1分程度の痙攣が起こった.

  • 文献概要を表示

患者 56歳,男性

主訴 抜管後に目覚めない

  • 文献概要を表示

患者 47歳,女性

主訴 呼吸困難

19 呼吸苦が続く31歳女性 山田 康博
  • 文献概要を表示

患者 31歳,女性

主訴 呼吸が苦しい

  • 文献概要を表示

患者 86歳,男性

主訴 問いかけに対して反応が乏しい

  • 文献概要を表示

患者 94歳,女性

主訴 動悸,呼吸困難

  • 文献概要を表示

患者 64歳,男性

主訴 ドキドキして寝つきが悪い

  • 文献概要を表示

患者 76歳,男性

主訴 食欲低下,嘔吐,体重減少,軟便

  • 文献概要を表示

患者 69歳女性

症状 注腸前処置中の腹痛,嘔吐,意識障害

  • 文献概要を表示

患者 50歳,女性

主訴 右季肋部痛

  • 文献概要を表示

患者 75歳,男性

主訴 胃がもたれる感じがあり,検査を施行し,薬が処方された.その後も症状持続,再聴取すると食べものを飲み込んだときに違和感を感じるとのこと.

  • 文献概要を表示

患者 85歳,女性

主訴 嘔気/食思不振,頻尿

  • 文献概要を表示

患者 64歳,男性

主訴 多関節痛,食欲不振

  • 文献概要を表示

患者 86歳,男性

主訴 食事量低下,嘔吐

  • 文献概要を表示

患者 83歳,女性

主訴 嘔気,食思不振

  • 文献概要を表示

患者 69歳,男性

主訴 食思不振

  • 文献概要を表示

患者 71歳,男性

主訴 数カ月前からの食思不振

  • 文献概要を表示

患者 65歳,男性

主訴 全身倦怠感

  • 文献概要を表示

患者 82歳,女性

主訴 呼吸困難

  • 文献概要を表示

患者 82歳,女性

主訴 頻回の水様性下痢

  • 文献概要を表示

患者 78歳,女性

主訴 下痢

  • 文献概要を表示

患者 74歳,男性

主訴 手足がつりやすい

  • 文献概要を表示

患者 73歳,女性

主訴 倦怠感

  • 文献概要を表示

患者 65歳,女性

主訴 定期の採血で軽度の貧血を指摘された

  • 文献概要を表示

患者 60歳,女性

主訴 発熱

  • 文献概要を表示

患者 30歳,女性

主訴 めまい

  • 文献概要を表示

患者 49歳,男性

主訴 両手足のしびれ,熱感

  • 文献概要を表示

患者 40歳台,女性

主訴 倦怠感としびれ,浮腫

  • 文献概要を表示

患者 94歳,男性

主訴 全身のピクつく動き

  • 文献概要を表示

患者 29歳,男性

主訴 眠れなくて苦しい,気持ちがぎくしゃくする

  • 文献概要を表示

患者 78歳,女性

主訴 風邪薬を処方された後にぼーっとしている

  • 文献概要を表示

患者 54歳,女性

主訴 吐き気・摂食量低下がみられた数時間後,何か様子がおかしい

  • 文献概要を表示

患者 75歳,女性

主訴 本人は全く自覚していないが,夜中に冷蔵庫を漁っている

  • 文献概要を表示

患者 79歳,女性

主訴 認知症の悪化

  • 文献概要を表示

患者 84歳,女性

主訴 ここ数日様子がおかしい

  • 文献概要を表示

患者 80歳,女性

主訴 汗を何とかしてほしい

  • 文献概要を表示

患者 65歳,男性 主訴 頸部・上肢にかゆみを伴う皮疹

現病歴 Basic ADL/Instrumental ADL自立の65歳男性.3日前に家の畑で半日作業をした.2日前から頸部・上肢にかゆみを伴う発赤を自覚した.経過を見ていたが改善がないため当科を受診した.皮疹以外に明らかな症状はなく,悪寒戦慄,体重減少,気道症状,腹部症状,関節痛などは認めない.そのほか,膠原病に関連するような蝶形紅斑,Discoid斑,Raynaud症状,口腔内/陰部潰瘍,口腔内乾燥/眼球乾燥,筋力低下などの自覚もない.

  • 文献概要を表示

患者 40歳,女性

主訴 足に水疱ができた

  • 文献概要を表示

患者 35歳,女性

主訴 関節が痛い

  • 文献概要を表示

患者 44歳,男性

主訴 焦点が合わない

  • 文献概要を表示

患者 81歳,男性

主訴 大声を出したい気持ち,尿が少ししか出ない

  • 文献概要を表示

患者 91歳,女性

主訴 尿が出ない,下腹部が痛い

  • 文献概要を表示

患者 67歳,女性

主訴 右5趾の痛み

  • 文献概要を表示

患者 69歳,男性

主訴 下肢の筋力低下

  • 文献概要を表示

患者 50歳,男性

主訴 上顎左側臼歯部の腫脹および疼痛

連載 見て,読んで,実践! 神経ビジュアル診察・23

  • 文献概要を表示

 患者さんが「目が回る」と言ったとき,診察で確認しておくべきなのが眼振です.めまいがあるとき,末梢性前庭障害・中枢性神経障害などの疾患で,眼振が出現している可能性があります.

 本稿では,よく遭遇する末梢性前庭障害や危ない中枢性神経障害による眼振について勉強しましょう.

 

*本論文中、関連する動画を見ることができます(公開期間:2022年2月28日まで公開)。

連載 物忘れ外来から学ぶ現場のコツ 認知症患者の診かた・22

  • 文献概要を表示

ポイント

認知症の多くは潜行性発症,緩徐進行性です.ところが“急変”は決して稀でなく,かつその対応が極めて困難であることを忘れてはいけません.

連載 フレーズにピンときたら,このパターン! 鑑別診断に使えるカード・3

  • 文献概要を表示

総論

 脳梗塞は原因により主にアテローム血栓性梗塞,心原性脳塞栓症,ラクナ梗塞に分かれるが,通常精査(MRI,頸動脈/心臓超音波検査,Holter心電図など)を行った後に10〜40%ほどは原因不明(cryptogenic stroke)に分類される1).この原因には表12)のようなものがあるが,若年(18〜30歳)では動脈解離・血栓傾向・先天性心疾患が多く,年齢が上がるごとに若年性の動脈硬化や後天性構造的心疾患が増え,60歳以上になると検査で捕まえられない心房細動が多くなる.これらの原因から重要なものを紹介する.

連載 目でみるトレーニング

  • 文献概要を表示

 発売直後に購入し,8割方読んだ感想.安い.なぜこの内容をこの値段で? 医学書院は本でもうけることをやめてしまったのか?

 医学生や研修医の皆さまは,診察の教科書と聞くとまずマックバーニー圧痛点とかロンベルク徴候といった,「名前のついた手技」が載っているのかなとイメージするかもしれない.でもそれよりずっと奥深い.甲状腺を触診するときのコツは? 小脳優位の症状をざっと述べるならば? 患者が診察室から去り際に付け加えがちなセリフとは? 今日もどこかの診察室で必ず行われている医療面接や診察手技の,意義と手順,エビデンスとナラティブが,圧倒的な分量で詰めこまれている.

  • 文献概要を表示

 2016年5月に開催された先進国首脳会議,通称「伊勢志摩サミット」で薬剤耐性(AMR)の問題が取り上げられ,当時の塩崎恭久厚生労働大臣のイニシアチブの下さまざまな企画が立ち上げられた.国立国際医療研究センターにある国際感染症センターの活動も周知のとおりである.

 にもかかわらず,広域抗菌薬の代表とも言えるカルバペネム系抗菌薬の消費が,日本だけで世界の7割を占めるという状況から,(一部の意識の高い施設を除いて)大きく変わった印象が現場に少ない.もちろん,最大の原因は「感染症診療の原則とその文化」の広がりが均一でないことによる.しかし,さらにつきつめると,実は「抗菌薬感受性検査の読み方」が十分に教育できていないことも大きな理由の1つである.感受性検査の結果をS,I,Rに分類して単純に「Sを選ぶ」ことに疑問を抱かない問題と言ってもよい.1つひとつの症例で,ある抗菌薬が選ばれる背景には,感受性が「S」であること以外にも,微生物学的・臨床的・疫学的など多くの理由がある.その理解なしに,適切な抗菌薬の選択は不可能あるいは危険なのである.評者も,群馬大学におられた佐竹幸子先生らとともにNPO法人EBICセミナーの一環として「抗菌薬感受性検査の読み方」シリーズを10年以上にわたり講義してきた.その講義は現在,日本感染症教育研究会(通称IDATEN)に引き継がれている.しかし,そのエッセンスを伝える書物は本書の発行まで皆無であった.

--------------------

目次

読者アンケート

バックナンバーのご案内

購読申し込み書

次号予告

奥付

基本情報

00257699.57.3.jpg
medicina
57巻3号 (2020年3月)
電子版ISSN:1882-1189 印刷版ISSN:0025-7699 医学書院

文献閲覧数ランキング(
10月19日~10月25日
)