特集 症状・治療歴から考える—薬の副作用の診断プロセス問題集60題
扉
宮田 靖志
1,2
1愛知医科大学医学部地域総合診療医学寄附講座
2愛知医科大学医学部医学教育センター
pp.421
発行日 2020年3月10日
Published Date 2020/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226743
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さまざまな身体・精神症状を訴えて患者さんは外来受診され,医師は問診,身体診察,血液・画像検査によってその症状の原因を探っていきますが,諸検査にて異常がないとき,もしかするとこの症状は薬の副作用なのではないかと考えるような診断プロセスをとることが多いと思います.あるいは,病歴聴取の始まりに薬による副作用の可能性に気づいて,診断プロセスを進めることもあります.
患者さんの症状を薬の副作用と考えて診断プロセスを進めるとき,患者さんの現在の治療歴からどのような薬が出ているかを想像し,その後,実際に処方歴を確認し,副作用を生じている被疑薬によって患者さんの症状が説明できるかを添付文書やさまざまな教科書で裏付けを得て仮診断に至り,何らかの対応をして症状が改善した場合に薬による副作用が原因の症状であったことを確信します.
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