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連載 栄養支援に活かす! 行動医学・メンタルヘルス実践アプローチ⑪
ピットフォールに陥りやすいケースへの対応(2)
-抜け出せないピットフォール.わかっているのに変われない患者さんはいませんか?
野崎 剛弘
1
Takehiro Nozaki
1
1中村学園大学大学院 栄養科学研究科
pp.689-697
発行日 2026年5月1日
Published Date 2026/5/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn148050689
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はじめに
減量治療に携わっていると,「わかっているのに変われない」症例に出会います.知識はある.方法も理解している.それでも体重は動かない.そこには,意志の弱さでは説明できない“ピットフォール”が存在します.本稿では,その「抜け出せないピットフォール」を次の3つのタイプに分けて考えたいと思います.
①アンビバレンス型(変わりたい気持ちと,変わりたくない気持ちが同居しているタイプ)
②認知固定型(長年の自己物語や信念が変化を阻んでいるタイプ)
③関係性型(対人関係や治療関係の構造が影響しているタイプ)
まずは,もっとも臨床で遭遇することの多いアンビバレンス型からみていきましょう.臨床では,しばしば次のような状況がみられます.
・食事記録はきちんと書いている
・エネルギー計算もしている
・栄養バランスも理解している
・過食もある程度自覚している
しかし,体重は思ったようには減らない.にもかかわらず,患者自身はそれほど深刻には受け止めていない.治療者側からみたら,本当に減らす気があるのだろうかと思わざるをえないケースです.

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