連載 栄養支援に活かす! 行動医学・メンタルヘルス実践アプローチ③
ケーススタディから学ぶ 行動変容技法② 刺激統制法
野崎 剛弘
1
Takehiro Nozaki
1
1中村学園大学大学院 栄養科学研究科
pp.349-355
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn147030349
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はじめに
「テレビを見ながらお菓子をだらだらと食べてしまう」,「バイキングでは出ているデザートをここぞとばかり全部食べてしまう」,「朝は時間がないし,お腹が空かないから食べない」,「スーパーに行くと余分なお菓子をつい買ってしまう」,「雨が降るとウォーキングせず,家でじっとしている」といった行動パターンは,私たちの日常生活でよくみられます.これらの行動は,多くの人が意識せずに当然のように行っているのではないでしょうか? しかし,こうした行動はダイエットを実施するうえで,決して望ましいものとは言えません.なぜなら,たとえ小さな行動であっても積み重なれば,エネルギー超過や消費エネルギーの減少につながるからです.では,このような望ましくない行動を減らす,あるいはより望ましい行動を増やすには,どうすればよいのでしょうか? こうした場合に役立つのが,行動変容技法の一つである「刺激統制法」です.

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