連載 栄養支援に活かす! 行動医学・メンタルヘルス実践アプローチ④
ケーススタディから学ぶ 行動変容技法③ 習慣拮抗法(反応妨害法)と行動置換
野崎 剛弘
1
Takehiro Nozaki
1
1中村学園大学大学院 栄養科学研究科
pp.677-685
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn147050677
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はじめに
臨床栄養の現場では,患者さんの行動変容支援が不可欠です.とくに肥満症では,不適切な食行動や身体活動習慣への介入が求められます.本連載では,これまで行動変容の基礎となる概念や具体的な技法について解説してきました.第2回は「セルフモニタリング」の重要性を,第3回では「刺激統制法」の実践的な活用法を深掘りしました.
今回の第4回では,これらの基礎の上に立つ認知行動療法の主要な技法である「習慣拮抗法(反応妨害法)」と「行動置換」に焦点を当てます.これらの技法は,患者さんの「わかってはいるけれど,やめられない」行動パターンに対し,具体的な介入策を提供し,より健康的な行動へと導くための実践的なヒントを与えてくれます.本稿では,実際のケーススタディを想定しながら,これらの技法の理論的背景と実践プロセスを詳細に解説し,明日からの栄養支援に役立つ実践的なアプローチを探ります.

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