Japanese
English
第5土曜特集 臓器連関が解き明かす疾患の深層
臓器連関と消化器疾患
口腸連関から迫る炎症性腸疾患の新たな理解
A new understanding of inflammatory bowel disease from the perspective of the oral-gut axis
鬼追 芳行
1,2
,
北本 祥
1
,
鎌田 信彦
1,3,4
Yoshiyuki KIOI
1,2
,
Sho KITAMOTO
1
,
Nobuhiko KAMADA
1,3,4
1大阪大学世界最先端研究機構免疫学フロンティア研究センター免疫微生物学
2大阪大学大学院医学系研究科呼吸器・免疫内科学
3Division of Gastroenterology and Hepatology, Department of Internal Medicine, University of Michigan
4Department of Pathology, University of Michigan
キーワード:
口腔細菌
,
腸内細菌
,
口腸連関
,
炎症性腸疾患(IBD)
Keyword:
口腔細菌
,
腸内細菌
,
口腸連関
,
炎症性腸疾患(IBD)
pp.788-792
発行日 2026年8月29日
Published Date 2026/8/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298090788
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- 参考文献 Reference
臓器連関機構は各臓器が複雑に絡みあい,個体の恒常性維持に寄与しているが,その破綻が消化器疾患のみならず全身性疾患の病態形成に寄与している.このような病的臓器連関はいまだに不明な点が多いが,常在細菌叢の異所移動・定着と病態形成の関連が注目されている.人体における常在細菌叢を有する臓器として,腸管と口腔は重要である.口腔細菌が直接腸管に移入し異所定着する腸管経路は,口腸連関の本幹をなす経路である.なかでも炎症性腸疾患(IBD)は腸管経路を介した口腸連関が病態形成に深く関与することが示唆されている.筆者らは,口腔由来のKlebsiella aerogenesが病的な口腸連関を担うことを見出し,口腸連関の機序の一端を解明した.さらに,この機構は母子間でも受け継がれ,児の将来的なIBD発症リスクにも関与していることを見出した.本稿では,口腸連関に基づいたIBDの最新知見も含めて概説する.

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