Japanese
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特集 炎症性腸疾患 研究と臨床の最新知見
口腸連関から探る炎症性腸疾患の病態理解
Exploring the oral-gut axis to elucidate the pathogenesis of inflammatory bowel disease
山崎 恭子
1
,
鎌田 信彦
1,2
Kyoko YAMAZAKI
1
,
Nobuhiko KAMADA
1,2
1University of Michigan
2大阪大学免疫学フロンティア研究センター
キーワード:
炎症性腸疾患(IBD)
,
口腸連関
,
歯周炎
,
口腔細菌
,
腸管異所定着
Keyword:
炎症性腸疾患(IBD)
,
口腸連関
,
歯周炎
,
口腔細菌
,
腸管異所定着
pp.273-276
発行日 2026年1月24日
Published Date 2026/1/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296040273
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口腔細菌は唾液とともに日常的に嚥下されるが,腸管への影響は限定的であると長らく考えられてきた.しかし近年の研究で,口腔細菌の一部は腸管に到達し,腸内細菌叢や腸管免疫応答を修飾しうることが明らかとなり,“口腸連関” はさまざまな疾患の病態理解の鍵として注目を集めている.炎症性腸疾患(IBD)患者においても,腸管での口腔由来細菌の検出や唾液細菌叢の変化,さらに歯周炎との関連が臨床研究から報告されている.加えて,基礎研究では病的口腔細菌が腸内細菌叢の変動や免疫応答の破綻を介して腸炎を増悪させるメカニズムが解明されつつある.本稿では,IBD病態における口腔細菌の影響を臨床と基礎の両面から整理し,口腸連関を基盤とした新たな病態理解と治療応用の可能性を概説する.

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