Japanese
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特集 持続可能な医療制度に向けて――医療経済・政策学によるアプローチ
医師の働き方改革をジェンダーの視点から考える
Gender, physician labor supply, and work style reform in Japan
井深 陽子
1
Yoko IBUKA
1
1慶應義塾大学経済学部医療経済学
キーワード:
労働供給
,
人的資本
,
女性医師
Keyword:
労働供給
,
人的資本
,
女性医師
pp.466-469
発行日 2026年8月15日
Published Date 2026/8/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298060466
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2024年に施行された「医師の働き方改革」は,労働時間の量的規制を軸としつつ,長時間労働に依存してきた医療提供体制の構造的転換を求めるものである.本稿は,この改革を労働供給,人的資本形成,累積的格差という経済学の視点から検討する.日本では,育児期に就業率,労働時間の双方が低下するM字型パターンが女性医師に観察され,専門医取得,昇進,所得において男女間の格差がキャリア全体を通じて蓄積する傾向がある.長時間労働の是正は,女性医師の労働参加とキャリア継続を促す中期的な効果をも持ちうる.こうした効果を引き出すには,諸外国の研究が示すように,労働時間の柔軟化,育児期の人的資本形成の継続,評価プロセスの公正化が鍵となる.量的規制と構造改革の両輪が揃ってはじめて,持続可能な医療提供体制が実現する.

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