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特集 難聴の疑問に答える
【難聴の定義と疫学】
難聴とうつ,認知症との関係は?
内田 育恵
1,2
Yasue Uchida
1,2
1愛知医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
2国立長寿医療研究センター老化疫学研究部
キーワード:
流動性知能
,
DSST
,
海馬神経新生
Keyword:
流動性知能
,
DSST
,
海馬神経新生
pp.962-966
発行日 2026年9月1日
Published Date 2026/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000002272
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はじめに
うつは認知症に合併しやすい精神症状のひとつであり,認知症の初期から,抑うつ気分,興味や喜びや意欲の低下,集中力低下などの症状が現れやすいとされている。うつは認知症の修正可能なリスク因子にも含まれており1,2),うつと認知症は密接に関連することが知られている。難聴と認知症は,ともに神経傷害という点でリスク因子の共有があり,うつの病態は詳細な機序は未解明とされつつも,有力とされる病態仮説には,難聴,認知症の生物学的基盤との共通項が多く含まれている。難聴があると,コミュニケーション障害から対人交流や社会参加の減少などの事象を介して,うつ,認知症へ向かう負のスパイラルが進行するという,従来からのメカニズム仮説に生物学的な裏付けが積み重ねられてきている。

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