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症例報告
Epstein-Barr virus/cytomegalovirus同時陽性網膜炎を呈した原発性硝子体網膜リンパ腫の1例
土屋 雄一郎
1
,
向井 亮
1
,
古田 実
1,2
,
目黒 啓予
3
,
橋本 優子
3
,
石龍 鉄樹
1,4
1福島県立医科大学眼科学講座
2相馬中央病院眼科(福島県)
3福島県立医科大学病理学講座
4寿泉堂綜合病院眼科(福島県)
キーワード:
原発性硝子体網膜リンパ腫
,
EBウイルス
,
サイトメガロウイルス
,
primary vitreoretinal lymphoma
,
Epstein-Barr virus
,
cytomegalovirus
Keyword:
原発性硝子体網膜リンパ腫
,
EBウイルス
,
サイトメガロウイルス
,
primary vitreoretinal lymphoma
,
Epstein-Barr virus
,
cytomegalovirus
pp.541-549
発行日 2026年6月5日
Published Date 2026/6/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004700
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原発性硝子体網膜リンパ腫(PVRL)は発症初期にぶどう膜炎症状を呈することが多く,臨床的に注意が必要であるばかりではなく,病因の側面からも注目されている。今回我々は,眼内液のPCR(polymerase chain reaction)でcytomegalovirus(CMV)およびEpstein-Barr virus(EBV)同時陽性片眼性後部ぶどう膜炎で,経過観察中にPVRLを発症した例を経験したので報告する。症例は67歳,男性。左眼の視力低下を主訴に前医を受診し,左眼の硝子体混濁を指摘された。2週間後に所見が悪化したため当科紹介となった。初診時,左眼に硝子体混濁を主体とした後部ぶどう膜炎が認められた。PCR法による感染性ぶどう膜炎網羅的スクリーニングを施行し,EBVとCMVの両者が陽性であった。硝子体生検では,免疫グロブリン重鎖(IgH)PCRで遺伝子再構成を認めたが,細胞診で悪性所見はなかった。この時点ではPVRLを疑うも確定には至らず,CMV網膜炎に対する治療を行い経過観察とした。術後6か月に左眼下鼻側の網膜白色病変が出現した。その後,1か月で急速に拡大し網膜下病変も生じたため,再度,硝子体手術と網膜下生検を施行した。病理組織診では中型から大型の異型リンパ球が散在し,免疫染色ではほとんどがCD20陽性リンパ球であった。IgH PCRは遺伝子再構成を再度認めるも,他の項目は陰性であった。全身検索で他臓器に病巣はなく,PVRLの診断に至った。CMV,EBV陽性で,PVRLの補助診断項目陽性例ではPVRLに進行する例があり,注意深い観察が必要である。

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