Japanese
English
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この人間というもの—有島武郎「実験室」に寄せて
長谷川 泉
1
1医学書院編集部
pp.27,28-29
発行日 1958年1月10日
Published Date 1958/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201557
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- Abstract 文献概要
人間は理性を持つた存在であるから,理智が生活を規制する.しかしとぎすまされた理性のみで振舞う冷徹さは,人間の持つ反面である感情と齟齬し相いれない場合も出てくる.そのような場合に,どちらを優位にたてた行動をするかという判定は,極めて難しい問題である.性格や環境によつて,その場合の行動が異ることがあり得る.見方は人によつて違う.
有島武郎の「実験室」(大正6.9「中央公論」)にはこの問題に示唆するテーマが扱われている.主人公は片目の若い医師である.科学者であるから,当然のことながら,理性的に行動しようとする.この作品では,その行動は最後に復讐されている.だが,考えさせられる多くの問題を含んでいよう.
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