Japanese
English
痛み
人は痛みとどうたたかつてきたか(その2)
清原 迪夫
1
1東大麻酔科
pp.371-374
発行日 1968年3月10日
Published Date 1968/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202141
- 有料閲覧
PPV購入案内
1,320円 (1,200円+税10%) こちらは、371ページから374ページの文献です。
PPV(ペイ・パー・ビュー)とは、論文(記事)単位で購入・閲覧ができるサービスです。
購入には医書.jp本会員登録が必要です。
会員登録完了後に改めて上記「購入サイトへ」を選択してください。
または「購入サイトへ」選択後に「購入ログイン」、「新規会員登録」の順に進んでください。
会員登録について詳しくはをご確認ください。
購入には医書.jp本会員登録が必要です。
会員登録完了後に改めて上記「購入サイトへ」を選択してください。
または「購入サイトへ」選択後に「購入ログイン」、「新規会員登録」の順に進んでください。
会員登録について詳しくはをご確認ください。
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
注射器の発明と阿片の鎮痛作用
17世紀の終わりには「悩める人を救うために,全能の神が与える薬物のなかでも,阿片ほどすべての用途に適し,かつ有効なものはない」と英国の名医Sydenhamが記している。しかし,19世紀にはいると,目にあまる阿片やモルフィンの濫用が多くの語りぐさとして残されている。De Quinsyもホーマーを引用した手紙で,阿片は悲嘆や痛みから解放してくれる,といつているが,阿片をつづければ早晩死ぬはめになることを知りながらも,讃美歌の福音のむなしさよりは,現存する痛みにうち勝ち,恍惚の境にひとり遊ぶことのできる嗜癖のほうが,好まれたのである。かように不法に用いられると,薬という言葉は,よく毒と同等にいいかえることができる。
東洋では,阿片の喫煙はありふれたものであつたが,成分の大部分は熱で壊されてしまうから,副作用はより緩和されたものであつて,この点タバコのニコチンとは違うのである。マホメッドがアルコール飲料を禁じていたためだろうか,極端な嗜癖は,東洋まではおよばなかつたようである。西洋での嗜癖は,通常laudanumの飲用からなる阿片食の型で起こつており,アルコールとの混合型である。さきのDe Quinsyは1日量8000滴を消費したという。ボードレールは,laudanumの大量をのんだ後に,幻視,恍惚感が起こると書いている。

Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.

