今月の主題 痛みとその対策
痛みの成り立ちと対策
清原 迪夫
1
1東大麻酔科
pp.594-596
発行日 1976年5月10日
Published Date 1976/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206540
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痛いと訴える個体内の現象は複雑である.多くを言語に頼るとはいえ,随伴する生体現象との関連は,交感神経系の活動や脳内の諸物質によると推測されながらも,未知のことばかりである.
ヒトで発痛テストや健康尺度,心理尺度などの多要素の主成分分折の結果は,臨床痛,性格,忍耐度といったものを主因にあげている1).したがって,ここにも実験痛とみなすものと,臨床で観察する急性痛,慢性痛とを一束にして論じられないことがみられる.
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