特集 大腸癌
セミナー フロントラインにとっての診療実践ガイド
症状から疑う大腸癌
尾田 恭
1
,
石坂 繁和
1
1尾田胃腸内科・内科
キーワード:
▶狭窄のある進行大腸癌を受診当日に発見することは,臨床上,重要である.
,
▶腸管狭窄状態での大腸洗浄液の飲用は,穿孔の危険があり,事前の除外診断が必要となる.
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▶腹部超音波検査,浣腸内視鏡は,進行癌を除外する強力なツールである.
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▶症状のない進行大腸癌の発見には,検査既往の状態,年齢を考慮し,検査の優先順位を決定するべきである.
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▶内視鏡資源が有限である以上,進行大腸癌を念頭に置いたトリアージが重要である.
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▶若年の進行癌の増加に伴い,若年者の検便検査陽性精査の重要性が増している.
Keyword:
▶狭窄のある進行大腸癌を受診当日に発見することは,臨床上,重要である.
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▶腸管狭窄状態での大腸洗浄液の飲用は,穿孔の危険があり,事前の除外診断が必要となる.
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▶腹部超音波検査,浣腸内視鏡は,進行癌を除外する強力なツールである.
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▶症状のない進行大腸癌の発見には,検査既往の状態,年齢を考慮し,検査の優先順位を決定するべきである.
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▶内視鏡資源が有限である以上,進行大腸癌を念頭に置いたトリアージが重要である.
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▶若年の進行癌の増加に伴い,若年者の検便検査陽性精査の重要性が増している.
pp.344-348
発行日 2026年3月1日
Published Date 2026/3/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.03_008
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はじめに
実地医家にとって,本日,受診した患者に大腸狭窄を有する進行大腸癌が潜んでいるかは,臨床的重要性,トラブル回避の面から最重要課題である.大腸癌の多くは,大腸腺腫から10年以上かけて大腸癌に成長し,その期間のみでなく,その後も,進展し狭窄するまで,症状がないことが多い.米国では,symptomatic colonoscopyでは国民の大腸癌死亡を抑制できず,10年に1回のscreening colonoscopyの重要性が指摘されている1).大腸癌発見だけでなく,予防介入効果が大きい大腸内視鏡検査は,生涯1回でも受けることで,個人の将来を含めた大腸癌リスク評価が可能である.内視鏡クリニックでは,一時的な症状や年齢,家族の大腸癌既往から大腸癌を心配し,スクリーニングに近い目的で,大腸内視鏡検査を希望する患者も多く,検査が数ヵ月待ちになることも多い.色々な症状がある患者から,進行大腸癌を有する患者を,可及的に早く発見する工夫を述べる.

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