特集 緩和医療
治療 緩和ケアのbest practice
終末期苦痛緩和のための鎮静
今井 堅吾
1
1聖隷三方原病院ホスピス科
キーワード:
▶終末期に緩和困難な著しい苦痛が出現した場合は,まずは十分な緩和ケアが行われているかを再検討する.
,
▶苦痛がどうしても緩和しないとき,置かれている状況と,患者の意思から考えて,相対的にどのような対応が最善の選択かという点から方針を検討する.
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▶鎮静が相対的に最善なのは,耐えがたい苦痛であり,治療抵抗性が確実で,予測される生命予後が日の単位の場合である.
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▶鎮静を行うためには,患者に鎮静を希望する意思,または推定意思があること,医療者の鎮静を実施する意図が苦痛緩和であること,医療チームでの判断を行うことが求められる.
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▶鎮静薬の投与は,苦痛の強さに応じて苦痛が緩和されるように鎮静薬を少量から調節して投与する調節型鎮静を基本的には行う.
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▶著しい苦痛や病状が差し迫っている場合に,深い鎮静状態を維持する持続的深い鎮静を行う.
,
▶家族に対して十分な説明や配慮と精神的ケアを行う.
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▶一律な説明ではなく,患者・家族のそれまでの意思決定に関する希望と情報提供で生じる影響を検討したうえで個別に判断する.
Keyword:
▶終末期に緩和困難な著しい苦痛が出現した場合は,まずは十分な緩和ケアが行われているかを再検討する.
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▶苦痛がどうしても緩和しないとき,置かれている状況と,患者の意思から考えて,相対的にどのような対応が最善の選択かという点から方針を検討する.
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▶鎮静が相対的に最善なのは,耐えがたい苦痛であり,治療抵抗性が確実で,予測される生命予後が日の単位の場合である.
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▶鎮静を行うためには,患者に鎮静を希望する意思,または推定意思があること,医療者の鎮静を実施する意図が苦痛緩和であること,医療チームでの判断を行うことが求められる.
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▶鎮静薬の投与は,苦痛の強さに応じて苦痛が緩和されるように鎮静薬を少量から調節して投与する調節型鎮静を基本的には行う.
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▶著しい苦痛や病状が差し迫っている場合に,深い鎮静状態を維持する持続的深い鎮静を行う.
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▶家族に対して十分な説明や配慮と精神的ケアを行う.
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▶一律な説明ではなく,患者・家族のそれまでの意思決定に関する希望と情報提供で生じる影響を検討したうえで個別に判断する.
pp.269-274
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.02_024
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はじめに
終末期においては,身体的・精神的な苦痛が強く,一般的な治療や緩和ケアだけでは十分な緩和が得られない場合がある.そのような状況では,患者の苦痛を和らげ,安らかな時間を過ごせるよう支援することが,医療者に求められる重要な役割となる.本稿では,患者が望むかたちで人生の締めくくりを穏やかに迎えるための選択肢として,終末期における苦痛緩和のための鎮静について述べる.図1に終末期の緩和困難な著しい苦痛への対応について示す.

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