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特集 誰も教えてくれなかった緩和医療—最新知識と実践
Ⅳ.求められる看取りのあり方
苦痛緩和のための鎮静
Palliative sedation therapy
池永 昌之
1
Masayuki Ikenaga
1
1淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院
キーワード:
苦痛緩和のための鎮静
,
緩和医療
,
がん患者
Keyword:
苦痛緩和のための鎮静
,
緩和医療
,
がん患者
pp.786-789
発行日 2015年8月20日
Published Date 2015/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205439
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要旨 緩和医療における鎮静は,「苦痛を緩和することを目的として,患者の意識を低下させる薬物を投与する,あるいは,薬物による意識低下を意図的に容認すること」と定義されている。鎮静ガイドライン(日本緩和医療学会)では,終末期がん患者のうち20〜35%は鎮静が必要であるのではないかと見積もっている。また,苦痛緩和のための鎮静は,主に鎮静の深さ(深い鎮静か浅い鎮静か)と持続時間(持続的鎮静か間欠的鎮静か)で分類される。ミダゾラムが持続的・間欠的を問わず深い鎮静では最も報告が多く,第一選択薬となる。終末期がん患者に対して適切な鎮静を行うことによって,極端に生命予後を短縮することはないということが,鎮静ガイドラインでは示されている。
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