若手ドクターの広場
総合病院勤務医からみたアルコール依存症治療
白坂 知彦
1
1手稲渓仁会病院精神保健科
pp.51-53
発行日 2015年8月10日
Published Date 2015/8/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0078.03.02_0051-0053
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「はじめに」今回、このような若手の立場から発信する機会を与えていただきまして、ありがとうございます。アルコール依存症治療に志を持つひとりの医師として、若輩者の僅かな経験のなかから、日常診療で感じたこと、いま取り組んでいることなどをお話しさせていただきます。精神科医師にはさまざまな勤務体系、所属があるかと思います。私の場合は大学の医局に所属し、数年単位で異動を繰り返してきました。臨床研修も含め10年余りの医師生活のなかで、地域の中核総合病院を5つほどまわりました。「総合病院における精神科医療の特色と課題」総合病院精神科の最大の特徴は、総合病院の抱える複数の診療科の1つに含まれているということだと思います。内科を含め、それぞれの診療科が相互に連携し合っており、さまざまな疾患を抱えた患者が来院されます。精神科も同様に、身体疾患を抱えた精神科患者や、せん妄、器質性精神障害、精神腫瘍学、救急、急性期対応など、精神科医として広く、多くの臨床経験を積むことができ、精神科全般にわたる「総合精神科医」としての能力は高く養われます。しかし、その一方で総合病院ならではの課題も抱えています。
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