特集 免疫疾患治療を変える新たな治療標的
全身性エリテマトーデス
中山田 真吾
1
,
田中 良哉
2
1産業医科大学医学部第1内科学講座 准教授
2産業医科大学医学部第1内科学講座 教授
キーワード:
全身性エリテマトーデス
,
分子標的薬
,
べリムマブ
,
アニフロルマブ
,
リツキシマブ
Keyword:
全身性エリテマトーデス
,
分子標的薬
,
べリムマブ
,
アニフロルマブ
,
リツキシマブ
pp.13-17
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.42.01_0013-0017
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)は、遺伝素因と環境因子を起点とする免疫寛容の破綻で生じる自己免疫疾患であり、多彩な自己抗体の産生と多臓器の障害を特徴とする。半世紀にわたり、SLEの治療はグルココルチコイド(glucocorticoid:GC)と免疫抑制薬が中心であった。しかし、これらは非特異的な免疫抑制療法であり、SLEの病態に即した新たな分子標的薬の開発が望まれてきた。近年、抗BAFF抗体べリムマブ、抗Ⅰ型インターフェロン受容体抗体アニフロルマブが標準治療で効果不十分なSLEに、抗CD20抗体リツキシマブが既存治療で効果不十分なループス腎炎に承認された。これらの薬剤は難治病態制御、GC減量効果、再燃抑止効果を示し、SLEの治療において、その役割が拡大していくものと考えられる。「KEY WORDS」全身性エリテマトーデス,分子標的薬,べリムマブ,アニフロルマブ,リツキシマブ
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.