Japanese
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講座 リハビリテーション医のためのリウマチ・膠原病入門(7)
全身性エリテマトーデス
Rheumatism and Collagen Disease. 7. Systemic Lupus Erythematosus.
宮脇 昌二
1
Shoji Miyawaki
1
1岡山大学第三内科
1The 3rd Department of Internal Medicine, Okayama University Medical School.
キーワード:
全身性エリテマトーデス
Keyword:
全身性エリテマトーデス
pp.563-568
発行日 1981年7月10日
Published Date 1981/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104576
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はじめに
全身性エリテマトーデス(SLE)は膠原病の代表的疾患であると同時に,その血中に種々の自己抗体や細胞免疫異常が認められることより,自己免疫疾患の典型的モデルとしても有名な疾患である.多臓器障害性のため,臨床的にはきわめて多彩な症状,検査所見を示しやすい.かってSLEの予後はきわめて不良とされていたが,その治療に副腎皮質ホルモン剤が導入され,また診断法の進歩により,SLEの初期病変の把握が可能となったことも加わって,本症の予後は飛躍的に改善されてきた.しかし,予後が改善されたという事実は,それだけ寛解期SLE患者が増加していることを意味している.とくに本症は20歳代の女性に多く,ともすれば増悪や再燃をくり返し,そのたびに種々の脱落症状を残し易い性格をもっているだけに,長期にわたって寛解を維持させるためには,薬剤の持続投与の必要性もさることながら,日常生活の指導ならびに管理を十分におこなう必要がある.
以下,SLEの臨床像,診断,治療,矛後などにつき簡潔に述べ,合せてSLEの寛解状態を維持させる上に必要な診療上の,あるいは日常生活上の注意事項について触れてみたい.
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