特集 神経難病の今~疫学・成因・治療の研究最前線~
遺伝性ATTRアミロイドーシス
関島 良樹
1
1信州大学医学部脳神経内科/リウマチ・膠原病内科
キーワード:
遺伝性ATTRアミロイドーシス
,
トランスサイレチン
,
家族性アミロイドポリニューロパチー
,
アミロイド
Keyword:
遺伝性ATTRアミロイドーシス
,
トランスサイレチン
,
家族性アミロイドポリニューロパチー
,
アミロイド
pp.39-43
発行日 2021年3月20日
Published Date 2021/3/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.03_0039-0043
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
遺伝性ATTR(ATTRv)アミロイドーシスは,トランスサイレチン(TTR)遺伝子変異を原因とする常染色体優性遺伝の疾患である。本症では,TTRを前駆蛋白とするアミロイド(ATTRアミロイド)が全身組織に沈着することにより,末梢神経障害,自律神経障害,心筋症・不整脈,硝子体混濁・緑内障,脳アミロイドアンギオパチーなどの臓器障害を呈する。本症に対しては,TTR四量体安定化薬やTTR mRNAを標的とした核酸医薬の有効性が次々と証明され,近年大きな注目を集めている。なお,本症は以前は家族性アミロイドポリニューロパチー(familial amyloid polyneuropathy:FAP)と呼ばれていた疾患であるが,Internal Society of Amyloidosisは,遺伝性ATTRアミロイドーシス(hereditary ATTR amyloidosis,ATTRv amyloidosis)の疾患名を用いることを推奨しており1),本稿ではこれを用いる。「KEY WORDS」遺伝性ATTRアミロイドーシス,トランスサイレチン,家族性アミロイドポリニューロパチー,アミロイド
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.