今月の主題 質量分析―新しい臨床検査への展開
各論・LC (GC,MS)-MSの応用
質量分析によるトランスサイレチンアミロイドーシスの病態解明
岸川 匡彦
1
,
清水 章
1
Masahiko KISHIKAWA
1
,
Akira SHIMIZU
1
1大阪医科大学病態検査学
キーワード:
トランスサイレチン
,
亜硫酸
,
家族性アミロイドポリニューロパチー
Keyword:
トランスサイレチン
,
亜硫酸
,
家族性アミロイドポリニューロパチー
pp.37-45
発行日 2000年1月15日
Published Date 2000/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904291
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トランスサイレチンは血清蛋白であり,これまでに多種類の遺伝的変異が見いだされており,その多くはアミロイドーシスの原因となる.正常のアミノ酸配列のトランスサイレチンも老人性アミロイドーシスを起こすことが知られている.われわれは質量分析によって,変異トランスサイレチンを検出・同定し,また,さまざまな修飾構造を同定した.さらに,構造の変化とアミロイド形成の関連について取り組み,重要な知見を得つつある.
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