特集 うつ病診療のトピックス
うつ病はなぜ増えたか
冨高 辰一郎
1
1パナソニック健康管理センター部長
キーワード:
うつ病
,
疾患啓発活動
,
選択的セロトニン再取り込み阻害薬
,
指数分布
Keyword:
うつ病
,
疾患啓発活動
,
選択的セロトニン再取り込み阻害薬
,
指数分布
pp.55-58
発行日 2017年12月20日
Published Date 2017/12/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.12_0055-0058
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現在の操作的診断基準においては抑うつ症状(抑うつ気分,意欲の低下,不眠,倦怠感など)が一定期間存在すればうつ病と診断される。ストレス仮説の視点からみれば,うつ病増加にはストレス増加が強く影響したとみなされやすい。しかしマクロの視点からみると,抑うつ症状の分布は頑強(robust)である。それにも関わらず,欧米では1990年代に,日本では2000年代にうつ病患者(受診者)が増加した。本稿ではまず抑うつ症状の分布の安定性について述べる。その後,先進国におけるうつ病増加の背景について説明する。「KEY WORDS」うつ病/疾患啓発活動/選択的セロトニン再取り込み阻害薬/指数分布
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