Japanese
English
特集 強迫についてあらためて考える
強迫症の薬物療法
Pharmacotherapy of Obsessive-compulsive Disorder
住谷 さつき
1
Satsuki Sumitani
1
1徳島大学キャンパスライフ健康支援センター
1Health Service, Counseling and Accessibility Center, Tokushima University, Tokushima, Japan
キーワード:
強迫症
,
obsessive-compulsive disorder
,
OCD
,
選択的セロトニン再取り込み阻害薬
,
selective serotonin reuptake inhibitor
,
SSRI
,
セロトニン
,
serotonin
,
グルタミン酸
,
glutamate
,
薬物療法
,
pharmacotherapy
Keyword:
強迫症
,
obsessive-compulsive disorder
,
OCD
,
選択的セロトニン再取り込み阻害薬
,
selective serotonin reuptake inhibitor
,
SSRI
,
セロトニン
,
serotonin
,
グルタミン酸
,
glutamate
,
薬物療法
,
pharmacotherapy
pp.923-931
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206385
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抄録 強迫症(obsessive-compulsive disorder:OCD)の薬物治療の基本は選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitor:SSRI)を十分量,十分期間使用することであるが,SSRIで治療可能な症例は40〜60%とされている。はじめに使用したSSRIに効果が認められなかったり副作用で服用が難しかったりするときは他のSSRIに変更するか,非定型抗精神病薬の付加による増強療法を行うのが一般的である。抗精神病薬の付加に反応があるのは45〜70%とされているが,仮に半分の患者にSSRIが効果を示し残りの半分の半分が抗精神病薬の付加に反応しても,4分の1の患者は薬物治療抵抗性ということになる。近年,薬物治療抵抗性の患者に対しては別の機序の薬物による増強療法の効果も検証されており,特にグルタミン酸系の薬物に注目が集まっている。
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