病院職員のための医学知識
外来でうつ病患者が増えている
新福 尚武
1
1ライフ・プランニング・センター
pp.238-239
発行日 1982年3月1日
Published Date 1982/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207697
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「神経症性うつ病」が増えているそうですが,どういう状態をいうのですか.
まず,その名称のことなんですが,実は「神経症性うつ病」(neuro-tic depression)という名称は,内容がはっきりせず,しばしば混乱を招きます.しかし,ごたごた述べても混乱されるだけでしょうから,ここでは「軽症で精神病的でなく,日常生活や社会生活にひどい障害を示さないうつ病」というようにして,お話しすることにします.
こういううつ病患者が最近増えています.しかも,精神科外来だけでなく,一般内科や心療内科,その他でもそうなんです.なかには,うつ病であることに気付かれず,ただの身体病として取り扱われていることも少なくないと思います.更に,怠けているとか,気合いが足りないとかの理由で非難叱咤の対象になっていることもあると思います.
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