特集 臓器別に斬る小児の感染症 最適な抗菌薬の選択と期間とは?
Ⅱ 各論
6 呼吸器
膿胸
石立 誠人
1
1東京都立小児総合医療センター呼吸器科
pp.129-131
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001292
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
サマリー
1 感染臓器:
肺,胸膜
2 想定する微生物:
肺炎球菌,黄色ブドウ球菌(MSSA,MRSA),A群溶血性レンサ球菌
3 提出すべき検査:
胸水(胸腔穿刺液),喀痰,血液のグラム染色,細菌培養検査(薬剤感受性検査)
4 経験的治療:
1.抗菌薬治療:セフォタキシムあるいはセフトリアキソン,MRSAが疑われる場合はバンコマイシン追加
2.ドレナージ治療:チェストチューブによるドレナージ(±フィブリン溶解薬)または胸腔鏡下手術(VATS)
5 標的治療:
培養結果によりアンピシリン,アンピシリン・スルバクタム,セフォタキシム,セファゾリン,バンコマイシンなど
6 治療効果判定:
解熱,胸水の減少,呼吸状態の改善,炎症反応の低下
7 Oral switch:
ドレナージが確立して治療に反応すれば経口治療へステップダウン可能,高用量アモキシシリンや高用量セファレキシンなど
8 治療期間:
一般的にはドレナージ後4週間
9 参考となる成書やガイドライン:
文献1),2),3),4)
Copyright © 2024, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.