特集 産婦人科領域のトランスレーショナルリサーチの展開―若手医師への研究のススメ―
Ⅲ.周産期
14.網羅的遺伝子発現解析法を用いた胎盤トロホブラスト形成にかかわる新規ERV遺伝子の同定
杉本 潤
1
1広島大学大学院医系科学研究科産婦人科
キーワード:
サプレシン
,
内在性レトロウイルス
,
次世代シークエンス解析
Keyword:
サプレシン
,
内在性レトロウイルス
,
次世代シークエンス解析
pp.320-327
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001066
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要旨
ヒトゲノム中では,これまでに約2万の遺伝子の存在が明らかとなっているが,いまだゲノム全体の約半分がその生理的意義が不明な未知の配列である.トランスポゾンとよばれるこれらの配列は,ヒトの生殖や発生に深くかかわることが推測され,産婦人科領域の研究者にとって非常に魅力的な研究対象である.本稿では,この未知の領域から新規の遺伝子・機能蛋白を発見するまでの過程と,その先に広がる可能性を胎盤形成不全を伴う周産期異常とのかかわりも交えて紹介する.
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