特集 産婦人科領域のトランスレーショナルリサーチの展開―若手医師への研究のススメ―
Ⅲ.周産期
13.子宮頸管熟化の制御機構
下川 理沙
1
,
近藤 英治
1
1熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学講座
キーワード:
子宮頸管熟化
,
コラーゲン
,
ヒアルロン酸
,
炎症細胞
Keyword:
子宮頸管熟化
,
コラーゲン
,
ヒアルロン酸
,
炎症細胞
pp.315-319
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001065
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要旨
子宮頸部は妊娠初期から軟化を開始し,分娩時には炎症シグナルやプロスタグランジンの作用により急速に熟化が進行する.妊娠に伴う子宮頸部の変化はコラーゲン,ヒアルロン酸,免疫細胞など多様な因子により調整されている.子宮頸管熟化の制御機構はいまだ十分には解明されていないが,近年の科学技術の進歩により,細胞レベルで子宮頸管熟化に関与する遺伝子やシグナル伝達の包括的な解析が可能となりつつある.本稿では子宮頸管熟化の機序に関して最新の知見も含めて概説する.
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