特集 婦人科がん化学療法の進化―最適レジメンと管理を考える―
III.再発・進行子宮頸がん
6.ペムブロリズマブを含む多剤併用療法―ベバシズマブはどう使う?―
平澤 猛
1
1東海大学医学部専門診療学系産婦人科
キーワード:
子宮頸がん
,
分子標的治療薬
,
免疫関連有害事象
Keyword:
子宮頸がん
,
分子標的治療薬
,
免疫関連有害事象
pp.250-260
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000568
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要旨
進行・再発子宮頸がんの薬物治療において,かつては細胞傷害性抗悪性腫瘍薬による治療が主流であったが,2013年に血管新生阻害薬(ベバシズマブ)の登場で全生存期間の延長がはじめて示され,これが進行・再発子宮頸がんの1次治療としてのスタンダードであったことは記憶に新しい.そして,細胞傷害性抗悪性腫瘍薬に免疫チェックポイント阻害薬(ペムブロリズマブ)とベバシズマブを上乗せすることで,ドラマチックな治療効果が示され今後の治療成績向上に大きくつながることが期待される.
本稿では進行または再発の子宮頸がん患者におけるペムブロリズマブと化学療法±ベバシズマブ併用群と,プラセボと化学療法±ベバシズマブ併用群の有効性および安全性を比較検討した国際共同無作為化二重盲検第III相試験であるKEYNOTE-826試験の結果を概説し,PD-L1検査のタイミングやベバシズマブの必要性の意義,そして有害事象とそのマネジメントについて解説する.
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