特集 産婦人科診療ガイドライン産科編2023改訂のポイント
4.常位胎盤早期剝離(早剝)の診断・管理は?
山口 宗影
1
,
近藤 英治
1
1熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学
キーワード:
ポートワイン色
,
消費性凝固障害
,
CAOS
Keyword:
ポートワイン色
,
消費性凝固障害
,
CAOS
pp.133-137
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000537
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要旨
常位胎盤早期剝離(早剝)は,現在でも母児ともに重篤な転帰となり得る重要な産科救急疾患である.「産婦人科診療ガイドライン産科編2023」では,妊娠週数にかかわらず妊婦に早剝の症状を周知すること,切迫早産と鑑別すること,消費性凝固障害に対して積極的に輸血を行うことの重要性が強調された.これまで軽微な症状を呈する早剝は待機管理が可能と考えられてきたが,早剝と類似した症状を呈する,いわゆる慢性早剝羊水過少症候群(CAOS)の病態解明に伴い,CAOSを早剝と区別し理解する必要がある.
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