特集 時間の流れと産婦人科生物学―早すぎること,遅すぎること,長すぎること,短かすぎること―
Ⅲ.時間の流れと周産期医学
12.適正な分娩発来機構および早産と過期産
瀧内 剛
1
1大阪大学大学院医学系研究科先端ゲノム医療学共同研究講座
キーワード:
胎盤CRH
,
子宮伸展
,
テロメア
Keyword:
胎盤CRH
,
子宮伸展
,
テロメア
pp.518-523
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000235
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要旨
分娩発来機構の解明は,その異常により発生する早産・過期産などの予防・治療に寄与するため重要なテーマである.妊娠は,その維持機構と分娩誘発機構の平衡状態といえ,分娩はそれらの平衡が何かの「きっかけ」により破綻し炎症が惹起され誘導される過程といえる.分娩を起こす「きっかけ」について様々な仮説が提唱されているが,近年,生物時計の観点から胎児や胎盤・卵膜などの老化により炎症が惹起され分娩が誘導されるという説も報告されている.
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