特集 時間の流れと産婦人科生物学―早すぎること,遅すぎること,長すぎること,短かすぎること―
Ⅲ.時間の流れと周産期医学
11.適正な妊娠年齢および若年妊娠と高年初産婦
古川 誠志
1
1河北総合病院産婦人科
キーワード:
卵巣予備能
,
染色体異数性
,
子宮の老化
Keyword:
卵巣予備能
,
染色体異数性
,
子宮の老化
pp.513-517
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000234
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要旨
適正な妊娠年齢を決めるなら,年齢依存性の卵巣予備能,卵子の染色体異数性,子宮の老化,そして女性疾患が判断材料になる.35歳より高年なら卵巣予備能は下がり,卵子の染色体異数性が増加する.死産も増加し,これは子宮の老化にも起因する.またがんや妊娠合併症の頻度も増加する.20歳未満では卵子の染色体異数性と産科合併症の頻度が増加する.したがって20~35歳が医学的に適正な妊娠年齢階層といえる.この年齢階層から各々が挙児を希望した年齢が現実的には適正な妊娠年齢となろう.
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