特集 時間の流れと産婦人科生物学―早すぎること,遅すぎること,長すぎること,短かすぎること―
Ⅱ.時間の流れと生殖内分泌学
5.GnRHパルスジェネレーターの生物学
岩佐 武
1
,
野口 拓樹
1
,
山本 祥太
2
1徳島大学大学院医歯薬学研究部産科婦人科学分野
2北海道大学大学院医学研究院腎泌尿器外科学教室
キーワード:
GnRH
,
キスペプチン
,
HPG系
Keyword:
GnRH
,
キスペプチン
,
HPG系
pp.473-478
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000227
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要旨
1971年にGnRHが同定されて以来,GnRHが視床下部-下垂体-性腺系(HPG系)の頂点に位置すると考えられてきた.その後,それでは説明のつかない事象が複数認められるようになり,「GnRHを上位から制御する何か」の存在が推定されるようになった.2000年代初頭にその正体がキスペプチンであることが判明し,HPG系に対する理解はさらに深まった.近年では,HPG系を制御することで配偶子・胚を「時間を超えて」使用することが可能となっている.
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